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沖縄・池間島 漁師親子の海人(いんしゃ)日記

海を、魚を好きになってください

2007年09月14日 11:00 テーマ [ 海の話 ]

船長たちのブログも、とうとう最終回になりました。今までいろいろな海や島のエピソードを、この場を借りて語らせていただきました。少しでも池間の海人に、島に興味を持っていただければ幸いです。

船長は人生のほとんどを海人として生きてきました。今は亡き父が「お前は生涯、海人だ。小さい心では務まらん。海人は大海の心を持って頑張らんと、一人前の海人になれんぞ」と、海人としての心構えを何度も教えてくれました。船長は今でもこの言葉を信じています。
海はいつでも陸の汚れを受け止めてくれます。いくら汚れを流しても、愚痴ひとつこぼさず、白波を立てて汚れをきれいにしてくれます。海は素晴らしいです。だから、船長は海が大好きです。
今、サンゴの白化現象や、漁の規制、ゴミなど、海にはさまざまな問題があります。船長たち海人は、そのひとつひとつを行政とともに解決していきたいと思っています。みなさんも、海を思うとき、海にはたくさんの問題があることを忘れないでください。そうそう、もうひとつ。魚をたくさん食べてください。日本の海人たちが釣る魚を、いっぱい食べてください。

実は、船長も、写真を担当しました満也も、コンピュータ上の“ブログ”というものが、いまひとつピンときませんでした。最終回の今でもなんだかよくわかりません(笑)。でも、船長や満也の文章と写真を、まったく会ったこともない人が見れて感想が書けるなんて、すごいですね。おもしろい経験でした。次はぜひ生の船長たちに会いに、池間島、宮古島を訪ねてくださいね。
また、いじゃーで!(また、会いましょう!)

美しい池間のサンゴを、ぜひ見に来てくださいね



池間海人33人、奇跡の生還!

2007年09月13日 11:00 テーマ [ 海の話 ]

風のない晴れた日に陸から見る海は、美しく広大です。でも、海は時には怖い存在になります。
船長が小学校四年生のとき、小学校一年生の子が溺れる事故がありました。たまたま側で友達と泳いでいた船長は、水深6メートルほどを潜ってその子を助け、人命救助をしたと当時の県知事さんから表彰状をもらいました。同時に金一封があり、折り目のない紙幣を手にとったときは、うれしかったなぁ。

昭和25年、当時24歳の船長は父親の経営するカツオ漁船、大本丸に乗り組み、33人の船員とともにカツオ漁に出ました。その日は台風が近付いていて、時間が経つにつれ、波が高くなっていきます。
年配の海人たちは「そろそろ引き返そう」と助言したのですが、釣果に納得していない若い海人たちは「まだまだ」と年配海人たちの言葉を聞き入れませんでした。
そして、年配海人の恐れていた通り、風雨はだんだんと強まり、波はとうとう50メートルにもなり、船はグルグルグルと木の葉のように3回転させて15トンの大本丸は沈没してしまったのです。
風速70メートルの台風の海に投げ出されては、どんなに泳ぎが上手でも、呼吸すら大変です。船長の周囲では、仲間が恐怖を顔に貼り付けながら海に浮いていました。

池間島の海人はこれまで大きな事故を起こしたことがありません。それは、これからも起こしてはいけないということなのです。
口を開けると海水が入ってきますから、みんな互いに目で励ましあいながら1時間ほど海に浮いていました。ふと風が止みました。台風の目に入ったんですね。それからさらに1時間半ほど経ったころ、池間の漁港で最も大きいカツオ漁船がやってきて、船長たち33人は、全員無事に保護されました。
船長たちが奇跡的に助かったのは、池間海人は常に海の竜宮の神様を敬っているからだと思っています。

海はやさしくも怖いものです。みなさんも海で遊ぶ時は、十分気をつけてくださいね。

穏やかな海を見ていると、あの日のことが夢のようです



サンゴ礁がろ過する宮古島の水

2007年09月12日 11:00 テーマ [ 池間島の話 ]

宮古島、池間島には山も川もありません。宮古島、池間島はサンゴ礁が隆起してできた琉球石灰岩からなる島のため、あまりにも水はけがよく、川ができないのです。

川がないため、土砂が海に流れず、宮古島周辺の海はきれいとされています。
ですが、山や川がないということは、水もないのですよ。そのため、生活に必要な水はすべてサンゴ礁で自然ろ過された地下水を利用します。この地下水は石灰岩でろ過されるため、日本では珍しい硬水です。

船長が子供のころは、雨水を飲料水として使っていました。地下水もおいしいけれど、泡盛などは、雨水で割ったほうがなんとなくおいしいような気がします。
宮古島、池間島を訪れる機会があったら、水の味にも注意してみてくださいね。

宮古島や池間島は島自体がサンゴ礁なんですね



雲が夕日の表情を作ってくれる

2007年09月11日 11:00 テーマ [ 池間島の話 ]

海に出る仕事をしていると天候が気になる、と以前にお話しました。
それだけ自然の近くで仕事をしているからですが、だからこそ、建物に閉じこもっていては見られない風景に出合えます。

今日は、昼間は晴天で、きれいな夕日が見られるだろうと思っていましたが、夕方になり急に雲が出てきました。でも、雲が出たほうが夕日は表情が出るんですよ。雲の存在で、夕日の色がさまざまになるからね。

写真の夕日、おもしろいでしょう?雲の形に光が射しています。みなさんも夕方になったら、空を眺めてみるといいですよ。毎日違う表情が見れますよ。

こんなに晴れていたのに…



夕方はこんな感じでした



池間島は海人の島

2007年09月10日 11:00 テーマ [ 池間島の話 ]

先日、宮古馬のお話をしました。今日は牛です。
牛は農業に欠かせない動物です。そのせいか、海人の多い池間島では牛を飼っている家はほんの数軒でした。宮古島の南に位置する来間島は池間島と同じぐらいの小さな島で、宮古島からの距離もそんなに変わらないのですが、なぜか農業を営む人が多く、来間島には牛が多くいたそうです。

池間島は根っからの海人の島なんですね。八重山(石垣島、西表島周辺)のほうにいくと、観光用の牛車が活躍しています。八重山のほうへ遊びに行ったら、乗ってみるといいですよ。

立派な角ですね



池間島にはシーサーはいない!?

2007年09月07日 11:00 テーマ [ 池間島の話 ]

沖縄に遊びに来た人たちは、お土産によくシーサーの置物を購入しますね。このシーサー、沖縄県全土の文化と思われているようですが、実は池間島ではあまり馴染みのないものです。

以前は宮古島でもあまり見かけませんでした。沖縄本島の文化です。最近では、宮古島でもシーサーを飾る家が増えていますし、お土産屋さんには必ずといっていいほどありますね。陶器を扱うお店では、シーサー作りを体験できるところもあるようです。
船長の家には、シーサーはいません。先日、東京のお友達に教えたらびっくりしていたね。

宮古島や池間島には、ほかにも本島や八重山(石垣島、西表島周辺)とは違う文化がたくさんあります。宮古島を旅したら、文化の違いを探してみてくださいね。

いろんなシーサーがいるね



水筒がわりのサトウキビ

2007年09月06日 11:00 テーマ [ 池間島の話 ]

宮古島を車でドライブすると、たくさんのサトウキビ畑を目にします。サトウキビ畑がこんなに増えたのは、戦後少したってからなんですよ。しかも40ー50年前のサトウキビは、今のように甘いものではありませんでした。

甘みは薄いけれど、水分が豊富な種類のサトウキビで、島民は自家用の畑のはじっこに20本ほど育てて、畑仕事でノドが乾くと、それを齧ったものです。昔はペットボトルや水筒といった便利な容器はなかったから、外出する時はそれで水分を補給していたんですよ。
その後、サトウキビは甘みの強い種類に改良されて、黒糖に加工され沖縄の名物になりました。今やその畑も沖縄を代表する風景です。

船長はノドが乾くと、あの甘みの薄いサトウキビを思い出したりしています。

昔のサトウキビはもっと背が低かったんだよ



稀少な宮古島の手作り豆腐

2007年09月05日 11:00 テーマ [ 魚の話 ]

今日も沖縄ならではの食べ物のお話です。
先日、大和(本土)から遊びに来た船長の友達が、宮古島の豆腐やさんで手作り豆腐を食べて、おいしかったと話していました。
沖縄の豆腐は、大和(本土)のそれよりも硬いといわれています。ゴーヤと卵と一緒に炒めてチャンプルにしてもおいしいし、そのまま醤油をかけても美味。固める前のゆし豆腐もふわふわと口当たりがよく最高です。
豆腐を固めるにはにがりが必要ですが、このあたりでは海水を利用して作っているんですよ。昔は池間島でも豆腐やさんがあったのですが、今では廃業してしまい、手作りの豆腐は宮古島北部の狩俣まで行かないと手に入りません。宮古島全島でも、手作りしている豆腐やさんはわずかになってしまいました。残念でなりません。
硬いといわれる沖縄の豆腐ですが、宮古島の豆腐は沖縄本島あたりで食べられているものよりはやわらかいんですよ。宮古島に来たら、ぜひ食べ比べてみてください。

これがゆし豆腐。ふわふわです



木型にはめて水をきれば硬い豆腐のできあがり



細くて短い池間島のもずく

2007年09月04日 11:00 テーマ [ 食の話 ]

沖縄の味といえば、何が浮かびますか?海ブドウ、ラフテー、グルクン、琉球ソバ……いろいろありますが、暑い季節にうれしいものに、もずくがあります。暑くて食欲がないときに、お酢のきいたもずくはおいしいでしょ? 
このもずくですが、池間島産のもずくを食べる機会があったら、その太さに注意して食べてみてください。池間島産のもずくは細くて短めで、口当たりがやさしいんですよ。だから、つるんとノド越しがよくて、夏にはぴったりの味です。でも、なぜ細いのでしょう? 
池間島で養殖されているもずくは、成長しきる前に収獲してしまうんですね。当然、その分、重量が増えないから歩が悪くなり、売上は落ちます。でも口当たり、ノド越しを大切にしているから、成長しきる前に収獲するのです。
ほかにもそうしている養殖場があるかもしれません。飲食店でもずくを注文したら、気にしてみてください。細くて短いもずくだったら、池間島産のもずくかもしれませんよ。

暑い日はつるつるっと、いきたいね



サンゴは微量の毒を持っている

2007年09月03日 11:00 テーマ [ 海の話 ]

池間島周辺の海には、色とりどりのサンゴがたくさん見られます。このサンゴたち、実は毒を持っているんですよ。
魚の中にはサンゴを食べる種類がいます。鋭い歯を持っている魚に多いのですが、例えばアオブダイ。あごの大きな青い魚です。アオブダイは丈夫な歯で、ガシガシサンゴを齧るんですよ。そして、砂上にして糞として体内から排出します。サンゴ礁近くの砂浜の砂は、サンゴの死骸や魚が排出したサンゴの残骸です。
多くのサンゴの毒は魚から身を守る微量なもので、人間には害を与えません。ただ、中には強い毒をもつサンゴもいます。海にはその他、毒を持った危険な生物がたくさんいます。海に潜る時は素手でいろいろ触らないほうがいいね。
毒サンゴはなかなか見かけなくて写真に取れませんでした。見かけたときは姿をお届けしますね。

これは強い毒のない、安全なサンゴです



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