写真コミュニティフォトパスTOP > ナビゲーターズ写真ブログ > 小貝 哲夫の写真ブログ Earth Color

Earth Color


Vol.05 ひと味違ったオーロラ写真

2009年12月16日 11:00 テーマ [ オーロラ ]

天空が割れるような激しいオーロラを、ブレークアップという。しかし、この壮大な天空ショーには、なかなかお目に掛かれないのが現実だ。今回は、静かに控えめなオーロラを、キラリと光るオーロラ写真にする撮影テクニックの話をお届けする。

まずオーロラ撮影は、イメージを膨らませながらロケハンから始まる。
今回訪れるホワイトホースならばオーロラベルト(※)の南に位置するので、オーロラは北の方角に現れる。コンパスやGPSを使って大まかな方角を把握してなるべく開けた場所を捜す。次に三脚を立てメインで使用するレンズを装着、こうして明るいうちに全体の構図を大まかにチェックする。

レンズのピントは無限大に合わせて、テープで固定すれば撮影中にずれる心配がない。
距離目盛りが付いているレンズならば∞のマークに合わせるのだが、意外とこの範囲がアバウトなので一度風景を試し撮りで確認することを薦める。

※オーロラベルトとは?
地磁気極を中心に地球の両極にドーナツ状にオーロラは現れ、その位置は地磁気緯度で65〜70度になる。


北極圏という言葉に駆り立てられるように、頻繁にユーコンを目指す。フラッシュをたいて、北極圏のモニュメントを浮かび上がらせた。撮影の定番、ISO200、F2.8、15秒で撮影。
E-3ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5

この時、漠然とオーロラだけを写しても、何の面白みもない。山や針葉樹のシルエットなど風景を写し込めばオーロラのスケールが表現できる。また、街路灯や建物の窓灯りなど、アイデア次第では面白い演出ができる。

森の中から立ち上がるように現れたオーロラ。ISO400、F3.5、60秒で撮影。
(E-510/ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye
スプルースの森の中、灯りがついたティピーを入れアクセントにした。ISO400、F3.5、60秒で撮影。
(E-510/ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye

今回宿泊するインオンザレイクは、マーシュ湖畔の北側に位置している。湖は凍っているので、湖上に出て撮影すればロッジの灯りが良いアクセントになる。
何本かのレンズを使用するならば、同じように予備レンズもテーピングしておく。

E-30、E-620、E-P1、E-P2には電子水準器が付いているので、撮影中でも簡単に水平が出せる。微妙に傾いているのは気持ちが不安定になるが、水平が必ずしも良いとは思わない。被写体の迫力が表現できれば、思い切りアングルをつけても面白い写真が撮れる。

たき火で暖をとりながらオーロラを待つと、薄い三筋のオーロラが現れた。ISO200、F3.5、3.2秒で撮影。 (E-510/ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye

写し込む対象物が近くにあれば、フラッシュを使用するのも面白い。加えて人物やテントなどを浮かび上がらせれば、臨場感を上手に演出できる。
この時、問題がひとつ。

ロケハンでレンズは無限大に合わせているので、そのままでは手前の被写体はぼけてしまう。しかし、真っ暗な中ではフォーカスを合わせるのは至難の業だ。

こんな時は、オートフォーカス設定に戻しヘッドライトを被写体に当てピントを合わせ、再びマニュアルモードに変更してピントリングをテープで固定する。特にE-3は暗所でのオートフォーカスに優れているので、この方法は有効だ。


刻々と変化するオーロラ。当然、ロケハン通りに行かないことは多々ある。そんな時の対処法も紹介しよう。

暗闇の酷寒。この環境下では、自分の行動もままならない。慌ててばかりでは仕方がないので、まずゆっくりオーロラを眺めてみよう。
そのなかで「どうしたいのか」「どんな写真が撮りたいのか」を落ち着いて考える。その為に「どんなレンズを使おうか」「こんなアングルで撮影したら面白い」と、あなたのイマジネーションを自由に働かせる。慌てる必要はない。

満月の夜、ツンドラの原野で待ったオーロラは言葉にできない。その感動を表現するために、自分のシルエットを写し込みISO800、F3.5、15秒で撮影。
(E-510/ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye

もしヘッドライトだけでは視界が限られるならば、大きめのランタンを灯して身の回りを整理するのも手だ。
但し周囲に他のカメラマンがいる場合は、点灯には注意が必要だ。これはオーロラ撮影の大切なマナー。まず一声掛けてから!

僕の場合、一人でいることを大切にしているので、初めから一人でいられる場所を選択しているが・・・。

コメント(1)

素晴らしい風景ですね。

こういう写真を見ていると、自分でもこの場所を
訪れてみたいなぁと思います。

コメント投稿受付は終了いたしました
ページトップへ戻る