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2007年08月23日

《22才の別れ》、全国公開、初日のこと。

テーマ: かく撮りき

今日は夏らしい入道雲が浮いていました。

ここから35年も静かな瀬戸内を見下ろしている僕の山小屋。

今日も大きな船が。

尾道スタッフとディナー。

なかた美術館のオーナー、フミさんを囲んで。

東京に戻る朝。家の前の砂浜で仲良し三人組。

夏空の下を福山駅に向う。

《転校生》にも出て来た福山城。

 《22才の別れーLycoris 葉見ず花見ず物語》の全国公開が始まりました。
 8月18日、東京テアトル新宿の初日にて舞台挨拶。これが久びさに、大いに愉しかったなあ。今年はコンサートを月に8本平均こなしているという超多忙の正やん(こと、伊勢正三さん)もいの一番に駆けつけてくれて、「三十年以上も昔、まだ22才前のぼくが一所懸命背伸びして作ったこの歌が、50歳をちょっと過ぎたいまになって映画になるなんて」、と舞台の上でご挨拶。『なごり雪』と『22才の別れ』は、九州・大分県の津久見市という小さな海辺の町で生まれた正やんが、上り列車に何十時間も乗って東京へ出て、そこで続けて作った二つの歌。それが三十余年も日本の人に愛されて、唄い継がれている。ぼくは六年前の《なごり雪》に続いて、今度《22才の別れ》を映画化したのだが、ここではこの三十年の、日本の激動の歴史の中を、一所懸命生きて来たぼくら日本人の暮しの様を、映画の物語に託して描こうとした。

 ──あなたに「さようなら」って言えるのは今日だけ、……
 ──あなたの誕生日に22本のローソクを立て、「一つ一つがみんな君の人生だね」って言って、17本目からは一緒に火を点けた、昨日のことのように。……

 高度経済成長、バブル時代の崩壊、失われた十年、そして21世紀へ。物と金に溢れた黄金の60年代から、再び心の時代を迎えようとする日本のいま。その間、人は生き、人と出会い、人を恋し、そしていくつもの別れがあった。辛くても悲しくても、そこには喜びもまたあり、誰もが一所懸命に。
 安保闘争に息子を奪われた母から、日本の経済成長に一生をかけた団塊の世代の人たち。そのパワーの下、安定した世の中で白けざるを得なかった四十代。ノストラダムスの世界崩壊予言の中で明日を信じられぬ時代を生き、我が子を生むべきか否かに悩む三十代。そしてその混沌の中からもう一度、恋の思いに互いに寄り添い合おうと傷つき、傷つきながら「あなた」を手繰り寄せていく20代のふたり。共に同じこの歌を唄いながら。

 筧利夫、清水美砂、峰岸徹、村田雄浩、根岸季衣、窪塚俊介、細山田隆人、寺尾由布樹、河原さぶ、三浦影虎、そしてこの映画でデビューした鈴木聖奈と中村美玲、それから特別出演の立川志らく師匠。勿論、我らが正やん、……こういう人たちが舞台に勢揃い! よく気の合った仲間たちだから、それはそれは愉しい同窓会。場内満席のお客様と一緒に、二度も舞台挨拶を。そしてお客様も一緒に、筧君の音頭で公開初日記念の一本締めまで!

 会場にはいつものぼくの映画の如く、年配のお客様が多い。昔映画を愛した人たちが、映画らしい映画を求めて集って下さったのでしょう。それに今回は、正やんと共に歳月を重ねて来た人たちも。かつてこの世に存在した良い映画、良い歌をいまに伝え、明日に残していくのが、ぼくらの仕事ですものね。そして若者たちが、その親たちの背を見ながら、ついて来てくれればいい。

 舞台挨拶が終った後は、関係者全員で近くの中国料理店でお疲れ様の食事会。話が弾んでまたまた同窓会! 映画の中では抑えた演技で静かだった筧君に村田君、峰岸君に河原さぶちゃんら、中高年組が次つぎに賑やかで愉しい司会役で喋りまくる。北海道のロケ先から駆けつけてくれた美砂ちゃんや季衣くんも乗せられて、笑い声が断えぬ。窪塚君はアメリカでの演技訓練の体験を披露して感銘を与え、《なごり雪》では最年少だった細山田君はもう年長者となって余裕の笑顔。由布樹君の名は撮影地の大分の名山由布岳の由布だし、影虎君は正やんの古里津久見の隣町、佐伯の生まれが縁で出会った人たちだ。新人の美玲も聖奈も撮影から一年と半年。大分での上映の旅の経験も踏まえて大きく美しく成長してくれた。
 最後に聖奈は仲間たちの前でご挨拶。溢れる涙にくれて一言も話せない。でも一所懸命、自分の言葉を自分の心の中から探し出して語ろうと努める。「羨ましいわ」、とは季衣ちゃんがふと漏らした一言。そう、この聖奈の一所懸命こそが、表現の基本。どんなに大人になり、ヴェテランになっても、この初心を心に保っていれば、人間は美しくもあり続けることができるのです。聖奈よ、いま、君は君を見つけたんだ。いつまでも君は君自身でありなさいね。

 《22才の別れ》は、全国いろいろな所で、順次上映されていきます。大きな宣伝などしておりませんから、心の中の大切なものを探し出すように、どうかこの映画を見つけて下さいね。心ある映画人が集って作りあげた映画です。必ずおもてなしいたしますから。

 会の最後には、新藤兼人さんのご本『いのちのレッスン』の話をして、お別れしました。先週みなさんにお話した本のことです。また会う日を約束してね。

 三浦影虎君は新藤さんの体験を新藤組の若き山本保博さんが初監督した《陸に上った軍艦》に出演している。根岸季衣さんはこれから新藤組の撮影で尾道に行きます、と嬉しそうに語っている。新藤組の俳優さんが二人もここに居る。誇らしいことです。

 ぼくはこれから秋に向って、次の映画の準備を始めます。愛する人たちと、また会えるために。今日も良い天気。夏の空の下です。

タミちゃんと幾ちゃん、ありがとう!

東京に着くや否や、花火大会観覧のお誘いを受けてお友達のご自宅へ。

出張鮨屋さん。握りたての鮨は美味い!

恭子さんと同郷の、秋田美人安井香奈子さんと阪本美貴子さん。

撮影監督の高間賢治さんと、早稲田大学教授安藤紘平さん。

みんな揃って。都会の花火の夜をバックに。……

《22才の別れ》初日の前日、聖奈とたくさんの取材を受ける。

聖奈と聖奈パパ。

聖奈と恭子さんも。

ダイアックス社同級生コムビ。

帰り道。首都高速とビルの隙間に、ほんのり淡い夕空が顔を出した。

《22才の別れ》初日の朝、舞台裏の控え室で正やん、聖奈と。

大林映画常連組の根岸季衣さんと村田雄浩君も応援に駆けつけてくれた。

出演者の一人、立川志らく師匠も!

二作連続出演の窪塚俊介君。後ろには村田君と正やんが。

正やん夫人知ちゃんと、筧君も応援に!

一回目と二回目の舞台挨拶の間は、志らく師匠とのトークショウ。

総勢15人!豪華な舞台挨拶となりました。

北海道から駆けつけた美砂さん。

舞台挨拶後のランチ。最多出演の峰岸徹さんを囲んで。

河原さぶちゃんも応援に来てくれた!

若手俳優陣に混ざって千茱萸 さんと森ちゃんと横田さん。

乾杯のビールが美味い!

大脚本家、南柱根君を囲んで。

筧君と美砂君のリードで、若手俳優陣のご挨拶。

新人聖奈、旅立ちの挨拶。

パンフレット担当の千茱萸さんも、お祝いの挨拶。

ラブラブの正やんと知ちゃんご夫妻。

書斎の窓に映る夕日。

ほっとくつろぐ。夕暮れのひと時。

コメント (4)

初日映画鑑賞後に豪華舞台挨拶を拝見しました。一曲の名曲から生まれた、素敵な映画。もう一度観に行きたいです。それから改めて『なごり雪』も観たくなりました。。

よく「歌は3分間のドラマ」などと言われますが、《22才の別れ》はまさしくその典型ではないでしょうか(そして、《なごり雪》も)。
そう考えると、両作品ともある意味「当然」の映画化、と云えるかも知れません。

私は37歳になりますが、中学生のころ音楽の時間に「22才の別れ」や「なごり雪」を歌っていたことを懐かしく思い出しました。最近映画を見ることも興味もなくしていましたが、このような映画があるのなら是非見たいと思います。

先般6月30日に地元のホールで、伊勢正三さんのコンサートを見ました。何と言っても、22才の別れは三十数年前の青春時代を思い起こさせ、胸を篤くしました。大林監督による映画化はその時に知り、楽しみにしておりました。

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