写真コミュニティフォトパスTOP > ナビゲーターズ写真ブログ > 瀬戸口 靖の写真ブログ 海日和 旅日和

水中カメラマン 瀬戸口 靖の「海日和 旅日和」


旅はまた続く

2007年06月15日 11:00 テーマ [ 水中マクロ, 水中ワイド, 生態写真 ]

タンクを背負って、スクーバダイビングで初めて海の中の世界を覗いたのは、今から22年前の伊豆諸島・三宅島でした。それまで海と言ったら、神奈川や千葉の海岸のことで、黒潮の流れる三宅島の海がとても青かったのを、今でもよく覚えています。それから1年後には沖縄を訪れました。初めて見るサンゴ礁の海は、海水が透明で、赤や黄色の色鮮やかな魚たちが、すぐ目の前を泳ぐ、まるで夢のような世界でした。海底を覆う、さまざまな色や形をしたサンゴも、このとき初めて見ました。

水族館やテレビや写真でしか見たことのなかった、南の島のサンゴ礁の海中風景が、目の前に広がっているのです。いや、グルリと首を動かせば、右にも左にも、上にも下にも、どこを見渡しても透き通った海水が続いているのです。泳ぐと、全身をすり抜ける温かい水の感触が気持ちよく、ユラユラと海面へと浮き上がるダイバーのエアが、どこか神秘を感じさせます。毎日、夢中になって海に潜り、ふっと、もうすっかり海の世界に魅せられている自分に気が付きました。

まだ見ぬ海へ。

そんな思いが高じて、後に水中カメラマンの道を志すことになりました。そして国内から海外へ、各地の海を潜り歩いて、海の世界をこの目で見続けてきました。時には、ダイビングにちょっぴり自信を持つこともありました。「こんなの大丈夫さ」と。だけど海は言葉ではなく、時に試練をもって、その奥深さを教えてくれました。荒れ狂う海を目の前にしたときの、なすすべのない人間の小ささを、うんと思い知らされました。

もちろん海は、感動も与えてくれます。刻一刻と変わる光りのドラマや未知の生命との遭遇。交尾、産卵、ハッチアウト、そして新たな生命の旅立ちに、海の中で立ち会えたときの感動は、じんと心にしみるものがあります。
近年は再び、沖縄の海に魅せられています。また同時に、身近な相模湾の海にも心を引かれています。見たことのない初めての海も、もちろん素晴らしいのですが、いつもよく見ているから分かる海の楽しさもたくさんあるのです。

μ(ミュー)770SWをカメラバックに入れて、大きな海だけでなく、そんな小さな海も、これからも見続けて行ければいいなと思います。
ブログ「海日和旅日和」は今回で終了となりますが、旅はまだまだ続きます。
3ヵ月間、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

今も美しい海中景色が続く、石垣島「米原リーフ」のサンゴ礁


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/発光禁止、ワイドコンバージョンレンズ、防水プロテクター使用



サンゴの瓦礫の下に身を潜める、生まれたばかりのコブシメの赤ちゃん(体長3センチほど)。これからいったいどんな旅が待っているのでしょうか


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中マクロ、マクロ/オン、フラッシュ/強制発光、クローズアップレンズ、防水プロテクター使用



石垣島のマンタ

2007年06月14日 11:00 テーマ [ 水中ワイド, 生態写真 ]

石垣島へ潜りに行ったら、ぜひとも一度は遭いたいのが、このマンタです。正式名称はオニイトマキエイ。その名の通りエイの仲間で、大きなものは体長6ー7メートルにも成長する世界最大のエイです。世界中の亜熱帯や熱帯の海に棲んでいて、海の表層や中層を泳ぎながらエサのプランクトンを食べて暮らしています。

日本では沖縄、九州、四国、小笠原のほか、駿河湾や東京湾沖からも報告例がありますが、ダイバーが潜って見られる場所となると、やはり沖縄の海が圧倒的に多くなります。頭の前に左右2つの頭ビレが伸びていることから、これを糸巻きに見立てて、こうした和名が付いたのでしょうね。ちなみに英名ではマンタレイ、デビルフィッシュ、デビルレイなどと呼ばれ、ダイバーたちの間ではマンタの名で親しまれています。

大きな身体といい、魚らしからぬ風貌といい、穏和な性格もあって、ダイバーにとても人気の魚です。そのため世界中には、潜ってこのマンタに高確率で遭えるダイビングポイントが、いくつも知られるようになりました。中でも石垣島の「川平石崎マンタスクランブル」は、一年を通して高い確率でマンタに遭えて、しかも一度現れたらしばらくの間、サンゴ礁の上にとどまるため、海中で長い時間、目の前を泳ぐマンタを見ることができるのです。春から夏、秋は特に遭遇率が高くて、時に1ダイブで10匹以上のマンタを見ることもあります。5〜6匹のマンタが一列に連なって泳ぐ夢のようなシーンも、ここではしばしば現実として起こります。遭遇率の高さといい、見られる時間の長さ、集まる数の多さと、こんなに凄いマンタポイントは、世界を見渡しても、そうたくさんあるものではありません。そんな素敵な海が石垣島にあるなんて、私たち日本人ダイバーはとても幸せですね。

撮影のコツは、マンタはとにかく身体が大きいので、ワイドレンズを付けて、なるべく近づいて撮ることです。もちろん、静かにゆっくりと。ダイビングガイドが指示した場所でジッと待っていれば、必ずマンタはそこを通ります。マンタが近づいてきたら、息をこらえて泡をマンタの身体に当てないようにして、マンタを驚かさないようにシャッターを押します。決してマンタを追いかけてはいけません。そうすれば、マンタはきっと、目の前を何度も旋回するように泳いで、優雅な姿を惜しみもなくダイバーに見せてくれることでしょう。
石垣島へ行ったら、μ(ミュー)770SWを持って、ぜひ「川平石崎マンタスクランブル」に潜ってみてくださいね。

「川平石崎マンタスクランブル」にやってきたマンタ。ここでホンソメワケベラなどの小魚に、身体に付いた寄生虫などをとって掃除をしてもらいます


頭上スレスレを泳ぐマンタ。ここのマンタはダイバーをあまり嫌がりません。動き回らずに静かにしていれば、こうしたシーンもよくあります



■撮影データ(共通)
カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/発光禁止、ワイドコンバージョンレンズ、防水プロテクター使用



海中洞窟

2007年06月13日 11:00 テーマ [ 水中ワイド ]

石垣島の海中洞窟のダイビングポイントに潜ってきました。山や大地の中に洞窟があるように、海の中にも「海中洞窟」というものがあるのです。トンネルのように細長い横穴もあれば、ストンと垂直に落ちる縦穴、アーチのようにくぐり抜けのできる大きな穴もあります。また、入ると中が完全に真っ暗な穴や、天井の隙間から太陽の光りが射し込む穴など、ひと口に海中洞窟と言っても、穴の形や景観は一つひとつがまるで違って見えるのです。
水中ライトを持って、そんな暗がりの洞窟の中を潜るなんて、まるで探検気分で、聞いただけでもドキドキとしてきませんか? そうです、海中洞窟の魅力は、ちょっぴりのスリル感と、このワクワク感なのです。穴の中での程良い緊張感と、穴を出たときのホッとした開放感が楽しいのです。そして、海中洞窟に射し込むキラキラとした光りの筋や穴の中から見たディープブルーの海が、ダイバーを神秘の世界へと誘うのです。
右や左はもちろん、まるで無重力世界のように上下左右に自由に動ける海の中では、ダイバーは壁をよじ登ることもなく、フワフワと飛行船のようにバランスを保ちながら穴の中を泳いで進むのです。海中洞窟は、ダイバーだけが楽しむことのできるアドベンチャーの世界です。今年の夏こそ、μ(ミュー)770SWと水中ライトを持って、まだ見ぬ海中洞窟を探検してみませんか。

天井から射し込む光りが神秘的。ワイドレンズを使って、フラッシュは発光禁止で、そのままオートの設定で撮れば、こんな感じに光りの筋まで写ります


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/発光禁止、ワイドコンバージョンレンズ、防水プロテクター使用




ハリセンボンは笑えない

2007年06月12日 11:00 テーマ [ コンパクトカメラ, μ770SW ]

(ダイバーとハリセンボン)
睨めっこしましょ、笑ったら負けよ、あっぷっぷ。

(ダイバー)
……。
(ハリセンボン)
………。
(ダイバー)
…………ブッ!
(ハリセンボン)
あーっ、笑ったー、君の負けだよ!
(ダイバー)
それは仕方ないよ。だって君の顔、ホント、おそろおかしいんだもん! なんていうか、白目で口空けて恐いんだけど、丸くてチクチクしているから、何だかかわいいんだよね(笑)
(ハリセンボン)
褒めてるの?
(ダイバー)
もちろんサ。
それにしても、今日は海の中で君に会えて楽しかったよ。また、いっしょに遊ぼうね!
(ハリセンボン)
いいとも。
(ダイバー)
よし、じゃぁ、約束だ。指切りげんまん、嘘ついたら針千本、飲ーます。指切ったっ!
(ハリセンボン)
えっ、ハ、針、ハリセンボン飲ます………ガーン!


白目で口空けて……、つい、プププッと笑っちゃいます


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/強制発光




「トカシクビーチ」の海

2007年06月11日 11:00 テーマ [ コンパクトカメラ, μ770SW ]

沖縄の渡嘉敷島へ行って「トカシクビーチ」という浅瀬のダイビングポイントに潜りました。ここは水深5メートルの白砂の海底に、小さなサンゴ礁がたくさん散らばっています。サンゴの周りには、色鮮やかな熱帯魚が群れ、いかにも南国らしい海です。初めて泳いだら、あまりの美しさに、きっと驚くに違いありません。渡嘉敷島でも3指に入る人気の海です。
水深10メートルまで潜れるμ(ミュー)770SWなら、もちろん防水プロテクターなしで、そのまま持って泳げます。写真のヨスジフエダイのようなカラフルな魚が、手を伸ばせば触れるくらい近くを泳いでいます。スキューバダイビングはもちろん、スノーケリングで泳いでも楽しめると思いますよ。
気軽に海に持って行けるμ(ミュー)770SWにピッタリの海ですね。

これがヨスジフエダイです。黄色にブルーのラインがキレイ!


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/強制発光




笑うホヤ2

2007年06月08日 11:00 テーマ [ コンパクトカメラ, μ770SW, 生態写真 ]

またまた、見つけちゃいました! コードネームは「笑うホヤ2」です!
今回はとてもカラフル。“目”も大きくて、何だか少年少女のようで、かわいらしいじゃありませんか。ダイバーたちの間では“ウルトラマンボヤ”とも呼ばれています。でも、これでも正真正銘の海の生き物のホヤなんです。
大きさは1つが7ミリぐらい。渡嘉敷島のサンゴ礁の岩壁に、8つで仲良く並んでいるのを見つけました。これまでにも何度かこのホヤを見たことがありますが、この岩壁のように少し薄暗いところに付いていました。“顔”に似合わず、どうやら恥ずかしがり屋さんなんですね、このホヤちゃん。
撮影は、これが意外と苦労しました。動かないから一見、簡単そうに見えるけど、薄暗い所好きのせいか、岩壁の少し窪んだ所にあって、しかも手前のサンゴ(写真には写っていませんが)が邪魔になって、なかなか思うようなアングルに収まらないんです。大きな外部フラッシュや防水プロテクターだったら、きっと諦めていたかもしれません。
μ(ミュー)770SWのスリムな本体のみで、しかもレンズ脇から被写体を明るく照射するスーパーマクロLED機能を使ったおかげで、どうにか写真に撮れました(笑)。
痒いところに手が届くスーパーマクロLEDって、便利な機能ですね。

これが沖縄の渡嘉敷島のサンゴ礁で見つけた“ウルトラマンボヤ”です


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中マクロ、マクロ/SマクロLED



捕食中不意打御免!

2007年06月07日 11:00 テーマ [ 水中写真 ]

海に潜っているといつも思うのですが、野生の生き物って、やっぱりスゴイ。身長が170センチもあれば、浅瀬の海の中では、けっこう大きな生き物の部類に入って、それなりのアドバンテージがあっていいはずなんだけど、これが実に情けない。たった体長10センチの小魚に、泳いで追いつけないんです。魚がすばしっこいこともあるけど、あっさりと負けてしまう。
これが広い海の中を群れになって泳ぎ回る、写真のタカサゴの仲間なら、もう戦う前から降参です。タカサゴの仲間は体長20センチほどですが、泳ぎが速くて勝てないどころか、海の中で近寄ることもできない。大きな群れならともかく、1匹で泳いでいる写真なんて、なかなか撮れるものではありません。
ところがどうでしょうか。泳ぎが速くて近寄りにくい魚もコンパクトカメラのμ(ミュー)760で、パチリと撮れたのです。実は、この写真にはちょっとした運とタイミングが味方しています。
この時、この魚は食事中だったのです。それまで群れていたはずのタカサゴの仲間は、エサのプランクトンが海中を流れてくると、とたんにバラバラになって、捕食を始めたのです。エサを食べることに夢中になって、ダイバーがカメラを持って近づいても、泳ぎ去ろうとしなかったのです。人間だって、何かに夢中になっていれば、他のことに気が回らないものです。
斯くして、「捕食中不意打御免作戦」は、見事に成功したのです(笑)。

口を開けてエサ獲りに夢中になっているところを、忍び寄ってパチリ!


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)760、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/発光禁止、防水プロテクター使用




クラゲの人生

2007年06月06日 11:00 テーマ [ 水中写真 ]

今回はクラゲの写真です。
クラゲというと、丸い傘を被ってフワフワと海中を漂っているものを想像しますが、こんなラグビーボールのような形をしたものも、実はクラゲなんです。クラゲにはいろいろな種類があって、形もさまざまです。中にはムカデみたいに細長くてゲジゲジしているヤツもいます。また、クラゲは毒針を持って恐いイメージがありますが、全てのクラゲが刺胞(クラゲはこれで刺す)でチクリと刺すわけではありません。写真のクシクラゲの仲間も、そんな平和なクラゲの一つです。
何も考えていないようで、実はただ漂っているだけではなくて、身体の周りにある細かい毛みたいなものを動かして、一所懸命(?)泳いでいたりします。でも、大きな波がザブンと来たら、あっという間に逆戻り。潮の流れが変わったら、そこでクラゲの人生(?)も大きく変わってしまう。
それでも、ヘコタレないで泳いでいる。
流されても、流されても、泳いでいる。
何だかクラゲがたくましく思えてきました。

クラゲはいったい、どこへ行こうとしているのだろうか。


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)760、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/発光禁止、防水プロテクター使用



笑うホヤ

2007年06月05日 11:00 テーマ [ 水中マクロ ]

この写真、合成でも、加工でもなんでもなくて、阿嘉島の海に潜って、海底でμ(ミュー)770SWでパチッと撮っただけなんです。
どう見ても、笑い顔にしか見えないんですけど、どうですか?
こんなに寄って集って、大きな口を開けて、大笑いして……彼らを見ていると、なんだかこちらまでおかしくなってしまいます。
彼らって、そうです、これは生き物なんです。
笑い主の正体は、大きさ5ミリほどのホヤ。
あの食べるホヤとは違う種類のホヤで、こちらは人間の口に入るようなシロモノではありません。
だけどウミウシの中には、このホヤを大好物にしている仲間もいるので、さて実際のところ味はどうなんでしょうか。まぁ、その前に、この”顔”を見てしまったら食べられませんよね。
サンゴ礁にある岩肌に数十匹でかたまっていることが多いので、小さいですけど、沖縄の海で潜ったら探してみてください。
なんでもダイバーたちの間では、“笑いボヤ”とか“カールおじさん”とか呼ばれているので、住み家を知っているガイドさんもいると思いますよ。

肉眼ではよく分かりませんが、アップで撮るとこの表情です


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中マクロ、マクロ/オン、フラッシュ/強制発光、防水プロテクター、クローズアップレンズ使用



サンゴの産卵2

2007年06月04日 11:00 テーマ [ 水中写真, 生態写真 ]

写真は、前回のテーブルサンゴの産卵と、同じ日に同じ場所で撮ったエダサンゴの産卵シーンです。
この日は、夕方に石垣島の港を出港して、船で竹富島の南側の海域へ向かいました。
ここは石垣島周辺の海の中でもサンゴが多く見られるエリアです。まだ暗くならないうちに撮影現場に着いて、海の中の様子を調べます。
海に潜って、サンゴのポリプの先端に、浮き出てきている卵がないか様子を見ます。
夕方の時点では卵は確認できませんでした。ところが、日が暮れて辺りが暗くなり、夜も8時を過ぎた頃から、ちらほらとポリプの先端に卵の姿を確認するようになりました。
そして夜10時。海に潜ってサンゴの前で産卵を待ちかまえていると、潮の流れに乗ってどこからともなくピンク色の小粒が海の中を漂ってきます。
すると、何かで示し合わせたように、目の前の辺り一面のサンゴから、一斉に卵が湧き出てきたのです。
瞬く間に、夜の海の中はサンゴの卵でいっぱいになりました。
桜吹雪のように、ピンク色の卵が夜の海中を舞う光景は、もう言葉では言い表せない、海の神秘そのものでした。


夜の海中に、一斉に湧き出てくるエダサンゴの卵


■撮影データ

カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中マクロ、マクロ/オン、フラッシュ/強制発光、外部フラッシュ、防水プロテクター使用


ページトップへ戻る