旅はまた続く
タンクを背負って、スクーバダイビングで初めて海の中の世界を覗いたのは、今から22年前の伊豆諸島・三宅島でした。それまで海と言ったら、神奈川や千葉の海岸のことで、黒潮の流れる三宅島の海がとても青かったのを、今でもよく覚えています。それから1年後には沖縄を訪れました。初めて見るサンゴ礁の海は、海水が透明で、赤や黄色の色鮮やかな魚たちが、すぐ目の前を泳ぐ、まるで夢のような世界でした。海底を覆う、さまざまな色や形をしたサンゴも、このとき初めて見ました。
水族館やテレビや写真でしか見たことのなかった、南の島のサンゴ礁の海中風景が、目の前に広がっているのです。いや、グルリと首を動かせば、右にも左にも、上にも下にも、どこを見渡しても透き通った海水が続いているのです。泳ぐと、全身をすり抜ける温かい水の感触が気持ちよく、ユラユラと海面へと浮き上がるダイバーのエアが、どこか神秘を感じさせます。毎日、夢中になって海に潜り、ふっと、もうすっかり海の世界に魅せられている自分に気が付きました。
まだ見ぬ海へ。
そんな思いが高じて、後に水中カメラマンの道を志すことになりました。そして国内から海外へ、各地の海を潜り歩いて、海の世界をこの目で見続けてきました。時には、ダイビングにちょっぴり自信を持つこともありました。「こんなの大丈夫さ」と。だけど海は言葉ではなく、時に試練をもって、その奥深さを教えてくれました。荒れ狂う海を目の前にしたときの、なすすべのない人間の小ささを、うんと思い知らされました。
もちろん海は、感動も与えてくれます。刻一刻と変わる光りのドラマや未知の生命との遭遇。交尾、産卵、ハッチアウト、そして新たな生命の旅立ちに、海の中で立ち会えたときの感動は、じんと心にしみるものがあります。
近年は再び、沖縄の海に魅せられています。また同時に、身近な相模湾の海にも心を引かれています。見たことのない初めての海も、もちろん素晴らしいのですが、いつもよく見ているから分かる海の楽しさもたくさんあるのです。
μ(ミュー)770SWをカメラバックに入れて、大きな海だけでなく、そんな小さな海も、これからも見続けて行ければいいなと思います。
ブログ「海日和旅日和」は今回で終了となりますが、旅はまだまだ続きます。
3ヵ月間、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。
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今も美しい海中景色が続く、石垣島「米原リーフ」のサンゴ礁
■撮影データ
カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中ワイド1、マクロ/オフ、フラッシュ/発光禁止、ワイドコンバージョンレンズ、防水プロテクター使用
サンゴの瓦礫の下に身を潜める、生まれたばかりのコブシメの赤ちゃん(体長3センチほど)。これからいったいどんな旅が待っているのでしょうか
■撮影データ
カメラ/μ(ミュー)770SW、シーンモード/水中マクロ、マクロ/オン、フラッシュ/強制発光、クローズアップレンズ、防水プロテクター使用



