OM-D E-M1Xで撮る風景写真

E-M1Xが持つ風景写真で効く三大神機能

3. 7.5段の手ブレ補正機能

ボディー単体で約7段分、12-100mmとの併用で約7.5段分。手ブレ補正機能もここまできたかと思わせる数字である。この数字は、ベースとなる通常撮影において絶大な効果を発揮するものだ。もはやこのコンビで手持ち撮影を行うとき、ブレが起きることのほうが難しいのではないかとさえ思える。実際、スローシャッターを試したところ、1/2秒で成功した。OM-D E-M1 Mark IIと12-100mmのコンビで1/4秒が成功したことを考えると、確かに1段分の向上が見られる。凄いことだ。素直に感動する。上手い方はもっと低速でもブレ度ゼロ画像を作ることができるかもしれないが、筆者の正直なところは1/2秒。しかし、これでも三脚なしで滝や渓流の撮影でスローシャッター効果を生かした表現が十分に挑めるのだから、申し分ないレベルにあると言えるだろう。

2018年9月下旬。北海道・銀泉台への弾丸撮影を試みた。駐車場からの上り始めは15時。撮影終了は17時30分。たった2時間30分で上り下りを行い、その間、約200枚のカットを撮影できたのは手持ち撮影のおかげである。

長野県・志賀高原でとある朝に遭遇した霧氷だ。この時はまだ紅葉が残り、秋と冬とを同時に画面におさめることに成功した。ただ、霧氷の状態が良い時間は短いので短時間勝負の撮影だ。1時間超の間に約180枚ほどのヴァリエーションカットを撮影したが、これも手持ち撮影が功を奏した結果だ。

撮影状況

  • シャッタースピード:1/2秒

この滝は通路がとても狭く、三脚を立てると観光客の通行の邪魔になる。そのため通行人が多いときは三脚をたたみ、手持ち撮影をすることが多い。このときもそのようにして撮影しているが、1/2秒でもぶれないので、こういった配慮が可能になる。

OM-D E-M1X/E-M1 Mark IIの使い分けが表現者を高みへ誘う

これまで述べてきたように、OM-D E-M1XとOM-D E-M1 Mark IIに上下関係はなく、共存関係にあると言ってよいだろう。つまり、使い分けである。プロである筆者のことで言えば、メインカメラはOM-D E-M1X。

三脚が使いにくいと想定される現場では、手持ち撮影が可能なOM-D E-M1Xを優先的にチョイスすることになる。またAFの操作が肝になるような中近距離の被写体の場合も、マルチセレクターが使えるOM-D E-M1Xの出番である。一方、目的地への行程がきつく1gでも軽量化と小容量化を図りたいときはOM-D E-M1 Mark IIの一択。都内の公園などでサクサクっとスナップ風景を撮りたい場合もOM-D E-M1 Mark IIを選ぶ。ロケハンでもOM-D E-M1 Mark IIの出番はある。こうしてみると、両機を使い分けることで様々な場面に対応できることになり、その結果、撮影領域が広がり、新たな表現も期待できると言うわけである。

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