「花」を楽しむレンズ別撮影術

番外編 OM-D E-M1 Mark II で楽しむ深度合成

これまでレンズ別「花」撮影術についてお話ししてきましたが、最後にカメラ側で楽しむ機能のご紹介です。マクロ撮影では近接撮影が多くなるため、どうしても被写界深度が浅くなりがちです。そこを被写体には全ピンで背景はボケ量の多い薄いピント、こんな不思議な映像を実現した興味ある機能です。先代より強化された合成能力も秀逸です。

作例1

ネコジャラシ
今まで通りに撮影したカット。穂の根元辺りの水滴にピント、先端部はアウトピンに…。

ネコジャラシ
深度合成後のカット、根元から穂先まで、ほぼ全ての水滴にピント、なおかつ背景はF3.2のボケ味。

作例2

ヒメジョウゴダケ
ピント位置はヒメジョウゴダケ上、手前の水滴。奥の水滴と手前の円周部はアウトピン。

ヒメジョウゴダケ
深度合成する事でヒメジョウゴダケ全体に合焦し、なおかつ前ボケ、後ボケはF4.0のまま。

カメラの設定方法

  • 深度01 コンパネ

MENUカメラ2からブラケット撮影へ…

  • 深度02 コンパネ

ONにした後…

  • 深度03 コンパネ

各種BKTからFocus BKTを選択し…

  • 深度04 コンパネ

ONにすると…

  • 深度05 コンパネ

深度合成の設定画面に。 フォーカスステップはとりあえず5のままで可。

  • 深度06 コンパネ

最後、機能をONにして完了。ここからOKボタンを押しながらMENU画面に戻る。

ちょっと違和感の残る画像になることもありますが、それが新鮮で今まで見た事の無い視覚を表現できます。使い方によっては「花」撮影に大きな可能性が生まれるはず、是非とも楽しんで頂ければと思います。