水中写真撮影フリーク待望の「マイクロフォーサーズシステム規格」に準拠した世界初の大口径F1.8フィッシュアイレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」(35mm判換算16mm相当)が発売になった。
開放絞りF1.8の明るさと最短撮影距離12cm(レンズ先端から約2.5cm)を生かし、背景をぼかしながら被写体をデフォルメするマクロ撮影や、フィッシュアイレンズならではの中心から周辺まで優れた描写力を発揮する。水中という特別な環境においてM.ZUIKO PROという名を持つこのレンズは高い光学性能と防塵・防滴、堅牢性を有し、どんな状況下でも常に高画質を約束してくれる素晴らしいパートナーとなる。またこのレンズ専用に開発された防水レンズポートPPO-EP02は、レンズ先端からガラスドームポートまでの距離やポート径、材質、ポートフードや遮光リングにいたるまでレンズ性能をフルに発揮できるように妥協なく開発が行われたことも加筆しておこう。
今回の撮影はF1.8という驚異的な明るさと、E-M1の5軸手ブレ補正&高感度特性を生かし、メキシコ/カンクンのセノーテの真っ暗な水底洞窟での幻想的な撮影とフィリピン/ボホールでインプレッションを行った。
大口径F1.8の対角線画角180度のフィッシュアイレンズ。被写体に2.5㎝まで寄れて、フィッシュアイレンズならではのパースペクティブの誇張・強烈なデフォルメ効果と、開放F1.8の明るさによるボケを活かした個性的なマクロ撮影が可能。
従来のドーム型防水レンズポート PPO-E04に比べて大きさ15%、重さ約30%の小型軽量化を実現した「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」用に開発した防水レンズポート。
PT-EP11
バヨネット方式のポート交換タイプ
PT-EP13(有償にて対応可)
PT-EP12 (有償にて対応可)
左から PPO-E04、ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheyeと、今回新しく開発されたPPO-EP02、M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO。
PPO-EP02はPPO-E04に比べて大きさ15%、重さ約30%の小型軽量化となった。
レンズポート:PPO-EP02
ブラケット:MPBK-02
レンズポート:PPO-EP02
外部フラッシュ:UFL-3
ケーブル:PTCB-E02
ブラケット:MPBK-02
アーム:MPアームMセット&アームフロート
※遮光リング POSR-EP10(M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO用) はポート内径が小さいので装着できない。間隙も狭いので必要もない。
レンズポート:PPO-EP02
ブラケット:MPBK-02
レンズポート:PPO-EP02
外部フラッシュ:UFL-3
ケーブル:PTCB-E02
ブラケット:MPBK-02
アーム:MPアームMセット&アームフロート
水中モードでは、低輝度環境での絞り値の設定をF4.0でクリップしている。理由は、解放F値の明るいレンズを使用した場合に被写界深度が狭くなり、ピンボケ写真が出るのを防ぐためだ。
水中ワイド、水中マクロ共にF4.0までは開くが、さらに低輝度になった場合は、F4.0でクリップしたままISOをゲインアップさせるプログラム線図になっている。そのため、水中モードを使用して新しいフィッシュアイレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO」を使った場合に、どんなに暗い場所に行ってもF1.8の明るい絞りを利用できないので、Aモード、Mモードを使ってF1.8に設定して撮影する。
ただし、A、Mモード+水中WBの設定では水中モードで撮影したような鮮やかで深みのある水中写真にはならない。それは水中モード特有の専用チューニングによるものだ。そこで登場したのが「ピクチャーモード水中」P、M、S、Aモード+水中WBで撮影して仕上がり「ピクチャーモード水中」にセットすると水中モードで撮影したようなテイストに仕上がる。
ピクチャーモード水中は、あくまで仕上がりの調整でモードではないので、露出制御、ホワイトバランスは撮影者が決定しなければならない。水中らしく仕上げるには、ホワイトバランスを水中に設定する。ここで注意!水中WBを選択しても、フラッシュ発光時のホワイトバランス連動をOFFにセットしておかないと、自然光撮影はうまくいくのに、フラッシュON時は青かぶりになる現象が起こる。また、露出制御が水中用ではないのでX接点に注意する必要がある。
一眼の場合、フラッシュON時には、シャッター速度の上限が極端に下がる。機種によって異なるが1/160~1/250 明るい環境でF1.8を選んだ場合露出が成り立たなくなる場合が出てくるので注意。絞り値F1.8を使用して撮影する以外は水中ワイドモード、水中マクロモードを使用したほうが間違いはない。今回の撮影でも、暗いセノーテはAモードで絞り値F1.8を使ったが、通常のシーンでは水中ワイドモードで撮影を行っている。
メキシコ/カンクンのセノーテの撮影。澄んだ水と地底湖に差し込む光。至福の時間を過ごす。
メキシコ/カンクンのセノーテでの撮影。アンヘリータという深い縦穴の底に淡水と海水の交わる場所がある。そこに硫化水素の雲ができる。幻想的なシーンだ。
メキシコ/カンクンのセノーテでの撮影。スノーケルでの撮影になった。モデルの肌色を出すために水中WBを使う。
メキシコ/カンクンのセノーテでの撮影。真っ暗な地底湖の底。ダイバーのライトが当たった場所だけが浮き上がる。明るいレンズ+強力な手ブレ補正+高感度特性、E-M1とM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROとのコンビネーションでのみ撮影できる世界。これこそNEVER SEEN。
メキシコ/カンクンのセノーテでの撮影。絞りを開放のまま背景をぼかし、幻想的に仕上げた。
フィリピン/ボホールでの撮影。あまもを無心に食べる亀さん。ポートの先端ギリギリまで近づいて撮影。ポートとレンズのマッチングが良く画面の隅々まで流れがなくしっかりとした描写が可能だ。
フィッシュアイレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO 防塵・防滴機構を有した、大口径F1.8の対角線画角180°のフィッシュアイレンズ。 |
![]() |
![]() |