Vol.04 突然、雨が降り出して
2010年01月29日 11:00 テーマ [ コスタリカ ]
コスタリカは雨季のためか、天気が急に変わります。雲行きが急に怪しくなり、雨が降りだしました。
スコールの雨脚は、屋根をまるで壊すような勢いで強くなり、屋根の下ではお互いの話し声が全く聴こえなくなるぐらいすごかったです。
滝のように落ちてくる雨の雫の向こうに見える森を眺めながら、こんな時は動物たちや昆虫などはどのようにして雨宿りをしているのだろうかと想いながら、雨のやむのを待っていました。
森に降った雨は、枝や幹をつたい土に染み込んで行きます。栄養をたっぷり含んだ水は、湧き水となり、小さなせせらぎとなりそして大きな川となって海へと流れ続いていきます。この水が森や川や海に棲む生き物たちを豊かに育み、次の命へと繋がっていきます。
しかし、この大切な森の木を大量に伐採してしまうと、降った雨が地面に吸収されにくくなり、山肌を削るように土砂と一緒に川に流れ込んでしまいます。
森林が再生されて、元のような環境になるまでは何十年、何百年とかかります。自然は強くもあり、しかしその反面、脆いものなのかもしれません。一滴の水の力と自然の奥深さについても色々と考えさせられます。
しばらくすると雨音が急におさまり、峠を越えたみたいです。軒から流れ落ちる雨も細くなりだしました。
外に出てみると、潤いで色鮮やかになった世界がそこにはひらけていました。
次回は、同じ木に一生棲み続けるアリの話です。
コメント(0)