ラ・セルバからラ・フォルトゥナの町へ移動中、探検昆虫学者の西田賢司さんが、道路沿いの草むらでちょっとユニークなアステカアリというアリを見ることができると教えてくれたので、車を止めました。
西田さんは、草むらでセクロピアという木の幹を折って中身を見せてくれました。空洞になった幹の中には、細かい白いグリコーゲンの粒がいっぱい詰まっていて、そこには数匹のアリがいました。
セクロピアはアステカアリに白いグリコーゲンの粒を提供し、そのお返しにアステカアリはセクロピアの葉っぱを食べる虫を退治します。
アステカアリは一生をその木で過ごし、幹の中で命を終えたアリたちは、セクロピアの栄養源として吸収されると西田さんは教えてくれました。
そこにはきちんと蟻と植物の共存の世界があります。
一本の樹の中にこんな世界があることを初めて知りました。人間は、目の前の豊かさを求めて色々なものを作りだし消費しています。その中には自然に還らないものがたくさんあります。
自然に還るということはどういうことなのか?
このアステカアリとセクロピアの循環の世界には大切なメッセージがあるのではないでしょうか。
次回は、とてもすばしっこいハチドリの話です。
コメント(1)
はじめまして。毎回更新を楽しみにしています。
アステカアリとセクロピアの循環の世界、メッセージを改めて考えたいと思いました。
ハナシュクシャ、いい香りがこちらまでしてきそうデス。