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Earth Color

 

2009年11月

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Vol.02 オーロラ撮影は、北の大地ユーコンで!

2009年11月25日 11:00 テーマ [ ユーコン ]


ユーコンの自然は、呆れるほど何もない。E-3ZUIKO DIGITAL 12-60mm F2.8-4.0 SWD

【そこでしか撮れない写真】という言葉を大切にしている。
至極当然のことだが、僕の思いはこうだ。
冒険家が大きなリスクを負って辿り着く至高の場所ではなくて、誰でもチョットの頑張りと小さな勇気があればいける場所へ。準備やアプローチを楽しみ、自分が置かれている環境をアクティブに楽しむ。


結果が得られない好例が野生動物。カリブーを求めて荒野をひたすら歩いても、空振りに終わることの方が多い。
E-510/他社製レンズ

目を見張る風景や追いかけ続け出会えた野生動物、パラグライダーに乗って空から見た景色、荒野でひとり待ち続けて見るオーロラなど・・・
一枚の写真は、"そこ"を求め続けた結果として生まれる。
もちろん、結果を得られない場合もある。


光栄なことに、今回、オリンパスが1月と2月に開催するオーロラ撮影会に同行させて頂くことになった。
僕はこの機会を通じて、単なるオーロラ撮影旅行ではなくて、ユーコンの自然に向き合い、五感をフルに働かせ美しさやスケール、厳しさを感じる旅にしたいと考えている。

舞台になるユーコン準州は、カナダ北西部に広がる広大な大地。
面積は日本の約1.3倍、西はアラスカ州、南はブリティッシュ・コロンビア(BC)州、東をノースウエスト準州、そして北は北極海のボーフォート海に囲まれている。
多くが針葉樹林帯、いわゆるタイガと呼ばれる亜寒帯森林に覆われ、北緯66度33分は北極圏(アークティックサークル)で極北の入口になっている。
ユーコン川を流れに委ねてゆっくりと下る。川面からみる風景はひと味違う。
ユーコンを最も有名にしているユーコン川は、BC州アトリン湖を源流とし、ユーコン準州からアラスカ州(USA)を経てベーリング海に注ぐ全長3,185kmの川。

先住民ルーシュー族の言葉で【最も偉大なる川】の意味を持つ『ユーコー』に由来し、1800年代に頻繁に訪れていたイギリス商人が、この地方を『ユーコン』と言ったことが始まりだ。


ユーコン準州の州都ホワイトホースには、人口の75%が集中する。
州都ホワイトホースへは、バンクーバーから国内線で約2時間。午後に成田を発つと、夜には現地に到着してオーロラ撮影が始まる。
ところが、一般的なオーロラ鑑賞ツアーは、街中に宿泊し夕食後に郊外にある専用施設に移動する。どんなにオーロラが出ていても、ツアー終了時間が決まっているので、後ろ髪を引かれながら帰らなければならない。自然現象をツアー予定に組み込むことは難しい。

その点、今回のツアーはかなりスペシャルだ。郊外のロッジ滞在なので、日中にロケハンして自分らしい"そこ"を捜しだし、自分のペースで思う存分撮影に集中できる。存分に五感で地球を感じて欲しい。

ホワイトホースの夜、ユーコン川上空に現れたオーロラ。


Vol.01 宇宙からのメッセージ「オーロラ」を撮る!

2009年11月18日 11:00 テーマ [ オーロラ ]


E-3ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5

こんにちは。フォトライターの小貝哲夫です。12回の予定で【Earth Color】というキーワードで、オーロラを中心に僕が惚れ込んだユーコンの大自然の話しをしていきます。

ある夏、僕はカナダ・ユーコン準州クルアニ国立公園の氷河にいた。ここに2泊して南下、ユーコン鉄道でホワイトホースに戻る予定だった。ところが、天候悪化で氷河の上で足止めを食っていた。


カナダ最高峰のローガン山を抱くクルアニ氷河で足止めを食った結果、素晴らしい出会いに恵まれた。

2日目、3日目と天候は回復せず、帰国予定の日にも下山することはできなかった。

4日目。カナダ最高峰のローガン山は真っ赤に染まり、天候の回復を予感させた。
「やっと下山できそうだ」、安心して寝袋に入った。


深夜。
「凄い、オーロラが出ている!」という仲間の声で目が覚めた。カメラを抱えてテントから飛び出した。夜空に青白く輝くカーテンがなびいている。
ローガン山に掛かるオーロラ。初めてのオーロラ撮影は、惨敗。撮影の要領を得ないまま、静かにオーロラは消えていった。

「これがオーロラだ」
慌てて三脚を立て撮影を始めるが、ドタバタしている間に光は静かに消えていった。
8月の氷河、初めてのオーロラ体験。

無事帰国し、画像をパソコンに取り込んでチェックした。氷河の写真はセンサーに付いたゴミだらけ、オーロラも納得いく写真は一枚もなかった。惨敗だ。


あの夏の夜以来、カナダの原野を歩き、自然の風景や野生動物を追いかけている。埃の中でも雨中でも、どんな環境でも安心して使えるカメラが欲しい。

紆余曲折の後、2007年11月に待望のE-3登場。防塵防滴、ボディー内手ぶれ補正、強力なダストリダクション、視野率100%・・・タフなE-3は僕が求めていた理想のカメラだった。
今、最強の相棒と共にユーコンの自然を感じ、その瞬間を収めることが僕の最大の興味になっている。
グリズリーやカリブー、ハクトウワシなどの野生動物も豊富に生息している。彼ら野生動物の世界に、僕がお邪魔している感覚がたまらなく嬉しい!E-3ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8
オーロラは、遠く1億5千万km離れた太陽からのメッセージだ。
しかし、そこに行けば必ず出現するとは限らない。渡航の計画を立て、現地に向かう。イメージを想像しながら場所を決める。そして、夜が訪れるのを静かに待つ。太陽風の強弱にも影響されるし、天候が悪ければ観測もできない。
でも、こんなプロセスがあるからオーロラの撮影は面白い。感動は一層深いものになる。

E-3で撮影したオーロラは、生涯忘れ得ない感動的なものだった。
E-3ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5

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