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Earth Color

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2010年03月

 

Vol.12 オーロラの楽しみ方

2010年03月17日 11:00 テーマ [ オーロラ ]


オーロラ撮影に興味を持った方へ、アドバイスと僕の撮影スタイルを紹介しよう。


オーロラを見るならひとりがよい。何もない荒野であれば、なおのことよい。ことばで表せない体験があなたを包む。ISO500、シャッター速度30秒で撮影。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye

初めてオーロラを見に行くならば、絶対にツアーに参加するべきだ。
カナダならユーコンかイエローナイフ、米国アラスカ州、北欧などが一般的で、市街地に宿泊し夜10時ころから観測地に移動するというのが基本スタイル。最適の場所で、知識のあるガイドが付いてくれるので、ビギナーにとっては心強い。

難を言えば、オーロラの状態に関係なくツアー終了時間にはホテルに戻らなくてはならないこと。「もっと撮影していたい!」と我が儘を言っても、単独行動は許されない。


雪原の中で見たオーロラは、ひときわ印象的だった。香り立つような輝きを、ISO500、シャッター速度15秒で収めた。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWD

ツアーに参加してオーロラ撮影にはまってしまったら、個人旅行にチャレンジしよう。
ネットを検索すれば、オーロラ鑑賞を売りにしたロッジやB&Bの紹介ページを捜すことができる。自分のペースで、納得するまで撮影できるのが最大のメリットだ。


冬のオーロラ撮影は、幹線道路から離れられない。普段は何気なく通り過ぎてしまう鉄橋も、オーロラと合わせると最高の被写体になった。ISO250、シャッター速度15秒で撮影。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWD

しかし宿泊する場所を決めてしまうと、何が起きてもそこを離れられなくなってしまう。例えば、曇り空など天気が悪かったら一巻の終わり、どうすることもできない。

僕のスタイルは宿泊地を決めずに、3日間くらいのスパンで太陽風の活動状況と天気予報をチェックしながら、より可能性の高い場所に移動する。 400kmくらいの移動もいとわない。

宿泊できる施設があればそこをベースに行動するが、なければ車中泊になるのでシェラフとストーブ、食料は必需品だ。


しかし冬のオーロラ撮影は、ちょいと厳しい。寒さは当然として、車の故障やスタックなどのリスクがある。単独行動をするということは、自らがリスクを背負うということ。それを理解して、様々なシーンを想定して準備をする。無責任に勧められないが、オーロラ撮影を優先したらこんなスタイルになってしまった。

その分、オーロラに出会えた時の感動は、一層深いものになる。

地球と太陽の関係が成立してから数十億年間、変わることなくオーロラは出続けてきた。我々の先輩も同じオーロラの輝きに魅せられ、畏敬を抱き、語り継いできた。時は流れ、カメラを手にオーロラを見上げる自分がいる。

雄大な自然の中に身を置き、彼らが見たのと同じ(ような)環境で見ることを、強く勧めたい。時空を超え、オーロラを共有できる瞬間だ。


深夜、道の真ん中に停車してオーロラ撮影。端に寄せ過ぎるとスタックして動けなくなってしまうので要注意だ。ISO400、15秒、左上にオーロラが見える。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 14-35mm F2.0 SWD

オーロラシーズンもそろそろ終盤を迎え、今回で【Earth Color】も最終回。
最後にこの冬撮影した写真を中心に、「LiFE* with PhotoCinema 3」でフォトムービーを作ってみた。

「LiFE* with PhotoCinema 3 - OLYMPUS PEN 特別版 -」の無償ダウンロードを実施中なのでお試しあれ!『OLYMPUS PEN 特別版』による作例動画も見ることができる。
≫ OLYMPUS PEN × PhotoCinema Project





Vol.11 行ってきましたオーロラ撮影ツアー!(その2)

2010年03月10日 11:00 テーマ [ 野生動物 ]

ユーコンの野生動物にふれる!

ゆっくりとブランチをとりホワイトホースへ、郊外にあるユーコン野生動物保護区 (Yukon Wildlife Preserve)と市内観光が3日目のプログラムだ。


ユーコンの冬はオーロラだけじゃない。ユーコンの大自然全てが素晴らしい被写体になる。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

ユーコン野生動物保護区は700エーカーの広大な土地に、ユーコンに住むカリブー、エルク、マウンテンゴート、ムース、ミュールディア、ジャコウウシ、バッファロー、ホーンシープ、北極地リス、カナダリンクスなどの貴重な動物が飼育されている。
傷ついた野生動物を保護し完治後野生に戻すプログラムだったが、現在は教育観光施設として運営されている。

ユーコンをドライブ中、野生動物に偶然出会うことはあるが、いざ見ようとすると簡単ではない。しかし野生動物保護区に行けば、身近に、そして確実に出会うことができる。飼育される環境も、本来の住環境に近い環境がそれぞれ提供されているので、野生に近い姿を観察できる。



ユーコンに生息する動物たちが、本来住むべき環境に近い環境で大事に育てられている。12月に雪原を捜してやっと撮影したカリブーもこの通り、毛並みが綺麗で良く肥えているのが唯一の違いか?
E-3ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD

本来は近寄ることができない野生動物を、ごく身近に感じカメラに収めることができる。写真はミュールディアの子ども。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

探し続けたジャコウウシも、至近距離で撮影できる。柵などの人工物が入らないようチャンスを待ってシャッターを切るのが、野生っぽく撮影するコツだ。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD

野生動物に興味が湧けば、彼らを探して荒野に出る旅が始まる。最初のワンステップとしては、とっても便利な施設なのだ。

僕はここ数年、ジャコウウシを求めてユーコンの荒野を彷徨ってきたが、こんなに簡単にジャコウウシに出会えるとは!(野生のジャコウウシを是非とも撮影したいというモチベーションも高まった!)

ユーコン野生動物保護区では、予定時間を超過して撮影に熱中。あくまで予定は予定、臨機応変に時間を楽しむことが撮影ツアーでは大切だ。その後、市内に戻りバッファロー肉のハンバーグで軽く腹ごしらえ、先ほどみたバッファローが目の前に・・・不思議な気持ちを味わった。

この晩は曇天、時折静かに雪が舞い落ちる。遠くの空にはオーロラの輝きが見え隠れするが、天候は好転することなく最後の夜に望みを託す。


ツアー参加者の皆さんも、−15℃の寒さの中、身を伏せて最高のアングルを追いかける。撮影を始めると、あっと言う間に時間が過ぎていく。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD


一年中賑わいを見せるホワイトホース市内。その規模も年々拡大中だ。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

4日目は、ホワイトホース市内へお土産の買い出しに。ホワイトパスユーコン鉄道の駅舎やゴールドラッシュ時代に使われた蒸気船クロンダイク号、1900年に建てられたログハウスの教会、珍しい4階建てのログハウス、ミュージアムなどを撮影した後、たくさんお土産を買い込んだ。

そして最後の夜。
この晩は、突如として太陽活動が活性化、オーロラ予報も3レベルも上昇し、偶然とは言え完璧な展開に期待は高まる。スプルースの森から見るオーロラを撮影すべく、ロケーションを変えて臨んだ。

ところが、夜が近付くにつれ雲が張り出してきた。曇り空の隙間から静かなオーロラが顔を出したものの、見上げるようなオーロラ爆発が起こることはなかった。


森の中を移動しながら、アングルや設定を変えてオーロラ撮影に興じた。

『よく見るオーロラ写真のイメージばかりが先行していたが、オーロラ撮影の楽しさと難しさが理解できた貴重な体験だった』とは、参加者の声だ。


最後の晩、曇り空の隙間、森の向こうにオーロラが現れた。ISO500、60秒で撮影。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD



Vol.10 行ってきましたオーロラ撮影ツアー!(その1)

2010年03月03日 11:00 テーマ [ オーロラ, ユーコン ]

ユーコンの大自然を堪能!

このブログを通じて募集していた、極北のカナダ・ユーコンオーロラ撮影会。いったいどんな旅だったのか? 2回に分けて報告する。

ユーコン準州の街や道の位置関係がひと目でわかる簡略化地図はこちら
※クリックでウィンドウが開きます。


バンクーバーから小型機で2時間、ユーコン準州の州都ホワイトホースに到着する。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

成田空港を19時のAC004便で発つと、冬季オリンピックで盛り上がるバンクーバーには同日10時に到着。さらに目的地ユーコン準州の州都ホワイトホースへは、国内線に乗り換え約2時間、14時過ぎには到着する。
旅の予定は4泊5日、到着した晩からオーロラ撮影のチャンスがやってくる!

マーシュ湖畔にあるインオンザレイクロッジまでは、約50kmほど。ロッジに向かう前に、市内のマーケットに寄り食料品などの買い出しを行う。ロッジの場所は大自然のど真ん中、コンビニなどはない!


今回宿泊したマーシュ湖畔に経つインオンザレイクロッジ、本館はログハウスのお洒落な外観を持つ。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F4.0


ロッジに宿泊していた仲間が集まり、防寒具を着込んでオーロラ撮影に挑む!
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

インオンザレイクロッジは食事ができる本館と、森に囲まれた4棟のコテージからなる。コテージは自炊設備も整っているので、自分の家で暮らすように極北の生活が堪能できる。もちろん今回は、コテージに宿泊した。

真冬のユーコン・・・気になる温度だが、幸いなことにマイナス15度前後と暖か(?)な日が続いている。東京でこんな温度になれば大変なことになるが、空気が乾燥しているせいか、厳しい寒さとは感じないから不思議だ。


チェックインの後、周辺を自由に散策。
夕食の後、一旦部屋に戻り撮影準備を整え、23時に集合し暖かな室内でオーロラの話しで盛り上がりながらタイミングを待つ。0時過ぎ、北の空に兆候が現れ凍ったマーシュ湖の上に移動を開始する。空には満天の星、どんなオーロラが現れるのか期待が高まっていく。

暫くすると北の空が、淡いグリーンに輝き始める。見上げるような激しいオーロラは出なかったが、オーロラの状態に応じて設定やアングルを変えて夢中で撮影を続ける。途中で休憩を入れながら、結局4時過ぎまで撮影が続いた。


極寒の中、凍った湖上にでてオーロラ撮影。残念ながら遠方に現れただけで、激しいオーロラは撮影できなかった。ISO800、30秒で撮影。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

翌日は朝9時にロッジを発ち世界遺産クルアニ国立公園への観光フライトへ。カナダ最高峰のローガン山(5,959m)を中心に、世界最大規模の氷河が創り出す絶景を堪能する。


世界遺産になっているクルアニ国立公園への観光フライトは圧巻。高度3,000m、氷河の奥に標高5,959m、幻の山ローガン山が現れた。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

ローガン山は広大な氷河に囲まれているため、平地から見ることはできない。また太平洋から入り込んだ湿った空気が山塊にぶつかり雲になり、その姿を現すことは滅多にない。ローガン山が、幻の山といわれる所以だ。

さらに天候が安定しない季節、入念に天候をチェックしてフライトは決行された。4人乗りの小型機は明るみだした飛行場を離陸し1時間ほどでクルアニ国立公園に到達、朝日に映える氷河の中を漂うように進んでいく。


クルアニ国立公園は世界最大の氷河地帯、幾つもの氷河がぶつかり大きな流れを作る。カスカウルシュ氷河上空で。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD


自炊設備が整ったコテージを貸し切り、極北の生活を堪能できる。
E-3ZUIKO DIGITAL ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD

正面には、赤く照らされたローガン山が見えている。シーズンに10日とない最高の天候に恵まれ、まるで夢の中にいるような不思議な時間を満喫した。

2日目の夜、次第に曇が増え始め、厚い雲が夜空を覆う。前日と同じように遠方にかすかなオーロラが現れたが、日本を発ってからノンストップで遊び続けたため疲れが溜まっている。
好転が望めないと判断し、早めの就寝となった。



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