清水哲朗写真展
NINJA~モンゴルの金鉱山労働者たち~

清水哲朗

特別写真展

2016年03月28日 〜 2016年05月06日

清水哲朗写真展
NINJA~モンゴルの金鉱山労働者たち~

ごあいさつ

風景や動物を撮影するために砂漠や森、山などの奥地に入ることがある。本来ならば人っ子一人いない場所なのだが、稀にそこで掘建小屋やテントを見かけることがある。近づいてみると周囲にはガスボンベやアルヒ(モンゴルウォッカ)の空き瓶が大量に転がっており、キャンパーでないことがわかる。同行する遊牧民に尋ねると彼らは“NINJA(ニンジャ)”だという。モンゴルでは金を探す人々のことをそう呼んでいる。いわゆる日本のそれではなく、たらいを背負い、金属探知機やツルハシを持つ姿がアメリカンコミックにでてくる亀のヒーローたちに似ていることに由来している。

NINJAは大きく分けて2タイプ存在する。鉱山開発中の場所に忍び込む者と閉山後の跡地を掘り返す者である。NINJAは誰かが大量の金を見つけたという噂を聞いてはその場所に群がり、警察の目が厳しくなると一斉に山を降りてしまう。実態がつかめないため正確な数は不明だが、一説には数万人いるとも言われている。彼らの多くは遊牧民である。若い金鉱山労働者は「遊牧民なんて皆NINJAだよ」と笑う。なぜ、そんなことをするのかと尋ねると「遊牧民には忙しい時期とそうでない時期があるからね。危険を犯してでも収入を得るためには仕方がない。NINJAはツァガーン・サル(旧正月)前が一番多いよ。客人にふるまうお土産を買うお金が必要だから」。

1992年の民主化移行から24年。アゲアゲだった経済は数年前に破綻したが、それでも物価の高騰は止まらず、貧富の差はますます広がっている。地下資源豊富な草原の国にあるひとつの影。2008年に挑戦するも、撮影NGがあまりに多く、一度は断念した取材。2014年にひょんなきっかけでNINJAを紹介され、取材を再開。今回の発表にこぎつけた。作者独自のルートを使って密着・潜入してとらえた渾身のドキュメンタリーである。

清水哲朗

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名取洋之助写真賞を受賞した路上少年もインパクトありましたが、これもすごいです。
モンゴルの別の一面を見ることが出来ました。
ありがとうございます!

アーリー

モンゴルのイメージイコール遊牧民でしたが、別の一面が拝見できました。素敵な写真ありがとうございます。

飯塚笑店

記帳ノート