OM SYSTEM OM-1の中身に迫る
~開発者徹底フリートーク Vol.3高画質・コンピュテーショナルフォトグラフィ~[後半]

新開発のデバイスと最先端のデジタル技術で新たなステージへと飛躍する「OM SYSTEM OM-1」。

本機は、唯一無二の顧客体験を提供する「OM SYSTEM」カメラのフラッグシップモデルとして、撮影者の創作意欲を掻き立て、どこへでも持ち出したくなる軽快性と撮りたいものを思い通りに撮ることができる感動を提供する一眼カメラです。

この度、開発者に聞いたOM SYSTEM OM-1の魅力や開発中の苦労話などを『OM SYSTEM OM-1の中身に迫る~開発者徹底フリートーク』として3回に分けてご紹介いたします。

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Vol.3高画質・コンピュテーショナル フォトグラフィ|2.コンピュテーショナル フォトグラフィ

大澤さん

コンピュテーショナル フォトグラフィの考え方についてお話しいただけますか?

一寸木(ますぎ)さん

前半の『1.叡智の結晶がここに 高画質の基』ではハードウェアの進化による高画質化についてお話しさせていただきました。コンピュテーショナル フォトグラフィはハードウェアの進化に加えて、画像合成処理技術などのソフトウェアの進化を複合的に組み合わせることによって実現した画質の進化になります。
私たちが目指しているコンピュテーショナル フォトグラフィは一見加工写真と思われる方がいらっしゃるかもしれないのですが、そうではなくて画質として進化させるために必要な機能なのです。

川口さん

加えて、カメラ内で処理ができリアルタイムに効果を確認できるのがコンピュテーショナル フォトグラフィの大きなポイントです。家に帰ってPCで見なければ確認できないのではなく、その場で撮影した画をカメラで確認できるのです。例えば、すごく険しい山に登ってやっと出会ったポイントで撮影して、あとで加工しようと思ったのにうまくいかなかった場合、もう一度そこへ出掛けて同じ撮影ができるでしょうか。きっとそのシーンはその『季節』のその『気候』の本当にその『タイミング』でしか出会えないシーンだと思います。つまりチャンスを逃さないで写真が撮影できるというのが、このカメラにこの機能を搭載した大きな意味だと思っています。

一寸木さん

ユーザー様がより使いやすくなるようにコンピュテーショナル フォトグラフィの設定を1つのメニュー内にまとめました。

一寸木さん

また普段使いしていただけるようにこれまであった機能制限をなくし、機能が向上していますので、少し細かいのですが説明させていただきます。

Vol.3高画質・コンピュテーショナル フォトグラフィ|3.5000万画素手持ちハイレゾショット機能の進化

一寸木さん

まずは5000万画素手持ちハイレゾショットです。機動性という意味では、三脚レスの手持ちで高画質な撮影ができるというのは、まさに特長の一つかと思います。どんな場所でも撮りたいものを自由に撮影するには、カメラ自体がその自由を奪うことがあってはなりません。そこで5000万画素手持ちハイレゾショットについては、従来機種で12秒かかっていた処理時間を約5秒に短縮いたしました。実は開発当初は従来の約半分、6秒を目指すことが限界だと考えておりました。

しかし試作品で撮影を重ねてみると、6秒だと常用機能として使い勝手が劣ってしまうと感じました。そこで開発陣で協議し、さらにもう1秒の短縮を目指しました。正直この1秒を縮めるというのは決して容易いことではなく、さらに時間は早まったけど画質が落ちてしまっては本末転倒なので、その点もしっかり注意して開発しました。

川口さん

特にこの画質に関しては、これまでのハイレゾショット撮影の課題であった特殊シーン、例えば手前で葉っぱが揺れているような、動くものが入ってしまうシーンでも不自然な写真にならないよう、それらの状況も解決できるように改善しました。なので、むしろ画質はあがっている中での時間短縮への挑戦でしたが、ハードウェアとソフトウェア両面での改良により、処理時間約5秒を達成できました。これにより、待ち時間なく次の撮影に行けるストレスフリーになっています。

一寸木さん

さらに操作性を向上させるために、ハイレゾダイレクトボタンを新設いたしました。※デフォルトではムービーボタンに設定されています
処理時間が5秒になりだいぶリズムよく撮影できるとはいえ、設定が難しかったり時間がかかったりすると使用機会が減ってしまいます。そこで今回は直接設定できるボタンを新設することにしました。このハイレゾダイレクトボタンを押しながらダイヤルを回すと三脚ハイレゾか5000万画素手持ちハイレゾショットかを切り替えることができます。

大澤さん

このハイレゾダイレクトボタンには、メニューから他のコンピュテーショナル フォトグラフィに設定することもできますのでとても便利ですよね。被写体によってぜひ使い分けてほしいです。

Vol.3高画質・コンピュテーショナル フォトグラフィ|4.ライブNDの進化

一寸木さん

次にライブNDです。従来機ではND32までが上限であったのに対し、OM SYSTEM OM-1では上限設定がND64まで向上いたしました。これにより表現の幅が広がっています。さらにシャッター速度の制限がなくなっているので、シャッター速度は早いけど絞りたくない撮影シーンでも使いやすくなっています。

大澤さん

このライブNDは従来機もそうですが、光学のNDフィルターとこのライブNDとを重ね合わせての使用も可能な点もポイントですよね。

一寸木さん

光学のNDフィルターをたくさん持って行かなくていいということで、写真家の方からも好評なポイントの一つです。三脚をもっていなかったり、カメラを地面に置くことができなかったりする環境であっても、手ぶれ補正の実力も併せて、手持ちと当機能の組み合わせも相性が良いと思っております。

Vol.3高画質・コンピュテーショナル フォトグラフィ|5.ナイトビューモードの進化

一寸木さん

続いてナイトビューモードについてです。ライブビュー撮影中に背面モニターを明るくして見やすくするLVブーストが「ナイトビューモード」となってパワーアップしました。暗い条件でも被写体の状況がEVF、背面モニターで視認できます。
※星空撮影に最適です。通常の夜景はナイトビューモード設定をオフでお使いください。

まずはこちらの画像をご覧いただくと違いがはっきりお分かりになると思います。

ナイトビューモードONとOFFの違いです。ナイトビューモードONの場合、星や飛行機の軌跡などがはっきり見えると思いますが、山までしっかり見えていると思います。写真家の方からお話を伺うと、この山の形だけ見えていても足りずに山肌や山の手前にある構造物までしっかり認識でいないと構図が取れないとのことでしたのでそれらをしっかり認識できるよう設定をギリギリまで変更いたしました。

大澤さん

このナイトビューモードは本当にすごいと思います。『星がこんなにあるのか!』と改めて驚きますし、それが確認できることがすごいですね。

Vol.3高画質・コンピュテーショナル フォトグラフィ|6.新機能!手持ち撮影アシスト機能

一寸木さん

そして夜景・星景撮影などの長秒撮影を手持ちで行うことを可能にする機能が手持ち撮影アシスト機能です。これはナイトビューモードに掛け合わせて使用できるので、非常に使い勝手がいいと思っています。下の画像をご確認ください。

こちらはナイトビューモードでシャッター速度15秒の星景撮影を行った液晶モニターの画像です。手持ち撮影アシストOFFの場合は、上の画像下部左側のように露光中は真っ暗となり何も写りません。一方右側は手持ち撮影アシストONの場合となっており、露光中に四角い枠が表示されます。この四角い枠の中に見える点を、露光中この枠の真ん中に留めておくように意識して撮影すると手ぶれが抑えられた写真を撮影することができます。下の画像は実際に撮影したものです。

手持ち撮影アシストOFFの場合は全体が手ぶれしていることが分かると思います。一方手持ち撮影アシストONの場合、手ぶれが抑えられた写真になっていることがお分かりいただけると思います。

川口さん

手持ち撮影アシストONの写真の星がブレているように見えるのは、15秒の露光中に星が動いているためなのですよね。

一寸木さん

そうなのです。この手持ち撮影アシスト機能を搭載したことによって、手持ちでの夜景・星景撮影の成功率が大幅に上がっています。露光中に表示される四角い枠というのが手ぶれを制御できる範囲なのです。手持ちでの夜景・星景撮影を成功させるコツは、この四角い枠の中に見える点をなるべく真ん中に留まらせること。そして四角い枠の左右に表示される白いバー、こちらは回転ブレを表しているのですが、こちらも真ん中でバーとならず点のままになるように留めることがポイントです。

こちらは私が撮影した長秒撮影の比較になります。もちろんこれは絶対にこのような写真を撮影できることをお約束するものではなく目安として、成功例の一つとしてご覧ください。手持ち撮影アシストOFFの場合、シャッター速度8秒でもブレていることがお分かりいただけると思います。

川口さん

私だとシャッター速度2秒でもブレてしまいますので、本当にこの手持ち撮影アシスト機能は便利ですね。手持ち撮影でも、星の軌跡までしっかり表現できますので、是非ユーザーの皆さまにはいろいろチャレンジしていただきたいですね。

一寸木さん

さてここで冒頭のクイズの回答です。大澤さんはシャッター速度は何秒だと思いますか?

これは、手持ち何秒で撮影した画でしょう?

大澤さん

待っていました。そもそもこの写真が手持ち撮影ということに、まだ判断が追い付いていないのですが、星の軌跡をみると15秒以上と考えて30秒くらいですかね・・・

一寸木さん

残念!正解は60秒です!60秒の手持ちで撮影いたしました。手持ちでもここまでの表現が可能になっています。

川口さん

この手持ち撮影アシスト機能ですが、個人的には常時ONでの使用をおすすめします。手持ち撮影アシストONでの撮影では、ファーストレリースを押した瞬間から四角い枠が表示されるので、長秒撮影だけでなくシャッター速度1/30など手ぶれをさせないように気を付けて撮影したい場面でも効果を発揮します。特に風景撮影をされる方は特に常時ONがおすすめです!

大澤さん

そうですね。どんなに手ぶれ補正が強力だとしても、まずはしっかり構えて撮影していただきたいですし、そうすることが一番の対策であることは間違いないですよね。

川口さん

さらに、こちらを常時ONにしておくと、自分の癖も分かっていいですよ。私は右に傾く傾向があるのですが、この手持ち撮影アシスト機能で認識しました。

大澤さん

全3回にわたって『OM SYSTEM OM-1の中身に迫る ~開発者徹底フリートーク~』をお送りいたしました。全3回にご出演いただいた川口さんはいかがでしたか?

川口さん

最後まで読んでいただいた皆さま、本当にありがとうございました。全3回にわたって特長をお話しさせていただきましたが、それでもまだまだ語り足りないほどOM SYSTEM OM-1は進化しています。本当にいろいろな機能が詰まった魅力的なカメラになっています。このカメラで私たち開発が目指したことは『このOM SYSTEM OM-1がユーザー様にとって最高の道具になること』です。『最高の道具』としてユーザーの皆さまにいろいろ使い込んでいただき、心の豊かさの実現に貢献できることを心から祈っております。

大澤さん

『OM SYSTEM OM-1の中身に迫る ~開発者徹底フリートーク~』『Vol.3高画質・コンピュテーショナル フォトグラフィ』をご紹介しました。川口さん、一寸木さんありがとうございました。

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