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野鳥撮影に革命をもたらす!
手持ちで撮れる600mmレンズフィールドレポート Vol.1
~600mmレンズの解像力、描写力の魅力~

2.高い描写性能をキープする専用テレコンバーター

35mm判換算で600mm相当でも十分超望遠だが、すべてのシーンで満足できるわけではない。警戒心が強く、近づいて撮れない鳥や小型の鳥を大きく撮りたい場合は、より長い焦点距離、より画角の狭いレンズが欲しくなる。「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」のアクセサリーには「1.4×テレコンバーター MC-14」がある。このテレコンバーターを取り付けると、焦点距離は420mmになり、35mm判換算で840mm相当となる。開放F値はF4.0からF5.6に1段落ちるが、一眼レフメーカーの高価な超望遠レンズが800mmF5.6であることから、なんら遜色ない。

テレコンバーターを装着すると画質が低下するというイメージがあるが、「MC-14」はHR(高屈折率)レンズ1枚を含む3群6枚の贅沢なレンズ構成。「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」用の設計がなされている。MTF曲線(レンズの結像性能を見るための空間周波数の値)では数値の低下があるが、実写画像を見るかぎり画質の低下は感じられない。MC-14は長さが14.7mmと薄型で重さも105gと軽いため、「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」に着けっぱなしでもほとんど気にならない。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」と「1.4×テレコンバーター MC-14」の組み合わせは解像力に余裕があるため、トリミングしてもシャープな画像が得られる。Webに野鳥写真をアップするとき、この点は大きなメリットになる。

もう1点、画面の周辺部まで画質が一定である点も大きな魅力。口径食が非常によく抑えられ、周辺部の光量低下もなく、光源のボケがしっかりと丸く写る。これも、画質に妥協を許さない設計がなされている証拠であろう。

池の真ん中でたたずむマガモのオス。近づくことが難しいため、テレコンバーターを装着して撮影した。

600mm相当で撮影

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO単体で撮影したカルガモ。

840mm相当で撮影

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROに、1.4×テレコンバーター MC-14を装着して撮影。

 

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROの焦点距離を1.4倍に伸ばす1.4×テレコンバーター MC-14。長さ14.7mmと薄型なのが魅力。

800×600ピクセルで切り出し

葉の間から約10m先の木にとまるカワセミを撮影。トリミングしても非常にシャープだ。

逆光ぎみに撮影したモズのメス。背景の木もれ日のボケが美しい。周辺部のボケも真円に近く、口径食がよく抑えられていることがわかる。