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タフシリーズにまつわる、エピソードを紹介:Toughストーリー

タフ 誕生秘話 開発者の熱い思いから始まった、OLYMPUS Toughシリーズ誕生の道。

厚さ10mm以下の新設計レンズ

光学(レンズ):城田英二

光学(レンズ)
城田英二
カメラの心臓部とも言えるレンズの設計を担当。私生活でも写真を楽しむが、ゴーストやフレアが気になってしまう。

落下を想定するなんてあり得ない話

ボディ厚は20ミリを切ること。森が新たに決めた目標のひとつだ。そのためには、従来にはない薄型のレンズユニットが必要となる。 光学設計の城田に対して、森は厚さ10ミリ以下の鏡枠(レンズ)を作るよう命じた。
ただ単に、薄い鏡枠を作ればよい訳ではない。防水であり耐衝撃構造でなければならない。しかも、大前提として高画質を得るための高精度・高解像度が求められている。普通、カメラ自体に強い衝撃が加われば、当然レンズにも悪影響を及ぼす衝撃が伝わる。城田は、ミクロンレベルの精度が要求されるデジタルカメラのレンズにおいて、「落下を想定するなんてあり得ない話」と当時を振り返る。

μ720W / μ725SWのレンズ構成図μ720W / μ725SWのレンズ構成図

1000回以上の落下試験

何とか開発できた薄型レンズユニットだが、そこからも苦難はさらに続く。レンズが動かないよう衝撃吸収素材を使用し、その素材の種類と位置、厚さなどの最適さを日夜トライ&エラーをして探っていった。落下試験の解析はチームのみんなで協力しあい日夜続いた。あるときは衝撃の状態をスローモーションで撮影観察。問題点をひとつひとつつぶしていく根気のいる作業だ。いつしか落下試験は1,000回を超えていた。

落下試験機落下試験機

衝撃を緩和する吸収材の搭載衝撃を緩和する吸収材の搭載

特殊な存在にはしたくなかった

デザイナー:内藤義孝

デザイナー
内藤義孝
プロダクトデザインを担当。今回のプロジェクトでは、日常の中にある水周りのモノ・コトを徹底研究。

本来、写真を撮る道具はタフでなければならない。プロダクトデザイナーの内藤も、このユニークな発想の薄型カメラに共感したひとりだ。そして内藤はタフでありながらスタイリシュなデザインとして進化させる。「タフの特徴を活かすデザインはヘビービューティー(ゴムやワイヤーでプロテクトしたデザイン)な手法をとるが「使い方」や「ユーザー」を限定してしまう。タフの恩恵を受ける場面は日常の場面で多々発生する。子供と一緒にお風呂に入るとき。ご自慢の料理を作った時やガーデニングなど。当然、旅行やイベント時にもタフ機能は活かされる。そのメッセージを込める意味でもスタイリシュなデザインで表現する事がこの商品の使命だと感じた。」
デザインコンセプトはELEGANT HARD GEAR。具体的な表現は日常生活の中の観察から始まった。「シャワーや蛇口」「調理器具」「ダイバーズウォチ」水周りで扱うモノでありながら質実剛健で美しいいでたち。これらの要素を噛み砕き、新しい表現を見いだし、タフでありながら美しく高級感があるデザインを創作したという。

デザインコンセプト:ELEGANT HARD GEARデザインコンセプト:ELEGANT HARD GEAR
デザインコンセプトを基に数多くのデザインを試作した。細部までこだわりを感じさせる。