OM-Dで撮る京都の四季

  • 焦点距離:14.0mm
  • 絞り値:F5.6
  • シャッター速度:1/350
  • 露出補正:0.0EV
  • OM-D E-M1 Mark II
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

新緑の清水寺三重塔。快晴の青空と白い雲は偏向(PL)フィルターで強調しましょう。葉の裏側も明るくなるのでいつもこのフィルターをカメラバックに入れておくこと。

銀閣寺庭園。多くの観光客で混雑していますが手持ちなら撮影が楽々。しかしこのカットはあまりにも絵葉書的で面白さがありませんね。

  • 焦点距離:150.0mm
  • 絞り値:F8.0
  • シャッター速度:1/250
  • 露出補正:-1.0EV
  • OM-D E-M1 Mark II
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

境内の裏山展望台から銀閣を望むとこのような姿を撮影できます。葉を前ボケにして取り入れると奥行きが表現できます。

砂を波形に盛り上げた銀沙灘(ぎんしゃだん)と中央遠方に見えるのは円錐型の向月台(こうげつだい)。これもよく見る構図ですね。

そこで向月台に近づいて下方を切り取って撮影しました。見慣れた写真になるのを避け、自分なりの見せ方を工夫しましょう。

  • 焦点距離:14.0mm
  • 絞り値:F5.6
  • シャッター速度:1/500
  • 露出補正:-0.5EV
  • OM-D E-M1 Mark II
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

祇園に隣接する建仁寺は臨済宗建仁寺派の大本山。広い境内は花街のそばとは思えないほどの静寂に包まれています。撮影に何かと制限が多い寺院の中でこのお寺は撮影が自由なので私のお気に入りです。禅寺特有の花頭窓(かとうまど)から庭園を覗きました。

同じく建仁寺の庭園ですが静かに観賞している女性をポイントに取り入れました。OM-Dはシャッター音が静かなので観賞者の邪魔になりません。

有名な龍安寺石庭。東側部分を一般鑑賞者の目線で立ったまま撮影。

今度は方丈にカメラを置いてローアングルで撮影。石組みを床と後方の土塀ではさんでみました。

こんな格好でカメラを構えています。バリアングルの液晶のおかげでまだこの姿勢ですがファインダーをのぞくとこの姿勢がどうなるか想像してください。私の撮影ぶりを取材した雑誌社のカメラマンの傑作です(笑)。

南禅寺山門の列柱を望遠で重なるようにして撮影。礎石が並ぶようローアングルからねらいました。

すると、そこへカラフルな衣装の観光客が・・・。背景の緑とよく合う色の服なのでラッキー!

京都三大祭りのひとつである葵祭の当日、上賀茂神社では葵をデザインした幟(のぼり)が初夏の陽光を受けてたなびいています。お祭りでなければ写せないカットです。

葵祭はわが国の祭りのうち最も優雅で古趣に富んだ祭として知られています。行列の出発前に京都御所で撮影した風流傘。どんなお祭りでも出発前なら比較的自由なアングルで撮影することができますので早めに出かけるようにしましょう。

さぁ御所を出発です。こうなると前の観光客で行列が見えません。脚立があればいいのですが荷物ですよねぇ~。

そのような時には両手を挙げてバリアングルで撮影すれば脚立に近い高さの撮影ができます。

  • 焦点距離:14.0mm
  • 絞り値:F5.6
  • シャッター速度:1/1.5秒
  • 露出補正:-1.0EV
  • OM-D E-M1 Mark II
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

普茶料理をいただける黄檗宗の禅寺・閑臥庵(かんがあん)の参道。京都にはこのように参道を灯りで彩るところが多いので、食事に行くときもかならずOM-Dを持参しましょう。真っ暗になる前なら石畳が空の青色を反映してさらに情緒が深まります。

雨の清水坂。さすが観光京都でしょう?世界中の傘が集結しました。これだけ混雑すれば写真撮影どころではありませんよね。この特集ではできるだけ空いているところを案内しています。

菖蒲の雨粒が大きく膨らんで今にも落ちそうになっています。12-100mmレンズを100ミリにして、絞り開放のF4.0で近づけばこのようなマクロ撮影ができます。背景の美しいボケを見るとこのレンズがカメラ雑誌で絶賛を浴びている理由がわかりますね。花好きのカメラマンに人気の勧修寺(かじゅうじ)はいつもそれほど混雑していないのでぜひ!

  • 焦点距離:20.0mm
  • 絞り値:F9.5
  • シャッター速度:1/30
  • 露出補正:0.0EV
  • OM-D E-M1
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

私がOM-Dを好んで使用する理由の一つに多重露光のやりやすさがあります。一回目の露光の後、液晶画面にその残像が残るので二回目の露光が大変やりやすいのです。紫陽花を写した後、残像を見ながらスローシャッターでカメラをわざとブラしますとこのように「風」を感じる作品ができます。場所は霊山観音(りょうぜんかんのん)。高台寺のすぐ隣にある静かな寺院で美しい花と心を癒す観音様がやさしく迎えてくれます。

  • 焦点距離:45.0mm
  • 絞り値:F2.0
  • シャッター速度:1/60
  • 露出補正:0.0EV
  • OM-D E-M1
  • M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

梅雨が明ける頃にいよいよ祇園祭の開幕です。2014年から前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)に分かれましたが、宵山を写すにはそれぞれの巡行の3~4日前に行けば比較的すいています。特に後祭は夜店が出ないので撮影が楽です。この写真も多重露光で、ピントを合わせたものとボカしたものと2回シャッターを切ってソフト効果を出しています。

これは前祭の巡行ですが、ビル街の四条通や御池通よりも狭い新町通りがお勧め。ご覧のような京町家が多いので昔の風情を写すことができます。お祭りは12-100mmレンズのような高倍率ズームなら人々の表情のアップから全景までをレンズ一本で撮影できるので便利です。

  • 焦点距離:45.0mm
  • 絞り値:F1.8
  • シャッター速度:1/90
  • 露出補正:+0.5EV
  • OM-D E-M1
  • M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

昔ながらの嵯峨野のお盆です。愛宕古道街道灯し(あたごふるみちかいどうとぼし)として毎年8月23日~25日の夜に行われますが、年によって少し日程が変わりますので確認する必要があります。中でも化野(あだしの)念仏寺の千灯供養が有名ですが、混雑を避けたい人はこのような野仏をねらいましょう。あいにくの雨でしたが路面に灯りが映り情緒が増しました。

  • 焦点距離:45.0mm
  • 絞り値:F5.6
  • シャッター速度:1/125
  • 露出補正:-1.5EV
  • OM-D E-M1
  • M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

宇治の興聖寺も観光客が少ないので好きなお寺です。暗いお堂の中で一本のロウソクが付近を照らしていました。このような状況でも手持ちで写せるのがうれしい限りです。主人公のロウソクだけでなくお堂の窓をわき役に取り入れるのをお忘れなく。