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昆虫の撮り方~マクロ撮影をマスターする~

田中 博

撮影・解説 : 田中 博

OM SYSTEMズイコークラブ/写真講座担当。「OM SYSTEM 鳥研」メンバーとして活動中。

2022年3月公開

はじめに

生きものの中でも昆虫はもっとも身近な存在のひとつ。子どもの頃から昆虫に親しんでいた人は多いと思います。昆虫を撮影する場合、より良い写真を撮るには昆虫の生態を理解することが大切です。また、小さな被写体を撮るには、独特なテクニックが必要になります。ここでは基本的な撮影方法を紹介しますので、是非、昆虫撮影を楽しんでください。

チョウトンボ

カメラ: OM-D E-M1 Mark III
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
※800mm相当(35mm判換算)
1/125秒 F6.3 ISO 200

撮影場所について

私は子どもの頃から昆虫少年で、網で昆虫を捕まえて標本づくりを楽しんでいました。中学時代に写真を始めて、大学時代にフィルム現像のために入ったカメラ店のL判・2L判などのプリントサイズのサンプルが美しいカワトンボの写真で、子どもの頃を思い出してトンボの写真を撮り始めました。フィルム一眼レフと望遠ズームレンズでトライしましたが、なかなかトンボに近寄ることができず良い写真を撮ることはできませんでした。トンボ以外の昆虫も見つけたら撮るようにしていましたが、当時持っていた望遠ズームレンズの最大撮影倍率が低く、小さな昆虫をアップで撮ることはできませんでした。

社会人になってマクロレンズと単焦点望遠レンズを購入。単焦点望遠レンズはあまり寄れなかったので撮影倍率を稼ぐために2倍テレコンバーターを常用しました。本格的に昆虫を撮影できるシステムになりましたが、なかなか思うように撮ることはできませんでした。昆虫撮影の入門書を読んだり、昆虫撮影をしている知人からアドバイスをしてもらいながら、昆虫の生態と撮影方法を勉強しました。

昆虫の生態を理解すると、昆虫の生息地もわかるようになり、徐々にイメージ通りの撮影ができるようになりました。昆虫はどこでも見ることができますが、お目当ての昆虫を撮るには、昆虫の生態と生息地を知ることが大切です。最初は、蝶は花畑、トンボは水辺などの大雑把な知識でも十分出合うことはできます。簡単なもので良いので、昆虫図鑑を持っておくと良いでしょう。

撮影機材について

カメラ機材は“寄れるレンズ”が必要です。マクロレンズのほか、標準域や望遠域のレンズの最大撮影倍率を見て、“撮影倍率の高いレンズ”を選ぶことをおすすめします。撮影に慣れてくれば、フラッシュ撮影もトライしてみましょう。

撮影倍率とは、撮像センサー面に写された像の大きさと被写体の大きさの比率のことで、撮影倍率が高いほど被写体を大きく写すことができます。同じ撮影倍率であれば、撮像センサーの面積が小さいほど、より被写体を大きく写すことができます。例えば、最大撮影倍率が「等倍(1倍、1/1倍)」の場合、OM SYSTEMでは「2倍相当」(35mm判換算)で撮影できることになり、OM SYSTEMは小さな被写体を撮影するのに適したシステムと言えます。下の写真は、1cm強の大きさのカマキリの幼虫を等倍相当と2倍相当で撮影したもの。M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroの最大撮影倍率2倍相当(35mm判換算)で撮影すると、こんなに大きく撮れます。昆虫撮影のためにレンズを選ぶ場合、最大撮影倍率をチェックしましょう。

等倍相当(35mm判換算)

OM-D E-M1 Mark III
ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro

2倍相当(35mm判換算)

OM-D E-M1 Mark III
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

レンズ名 最短撮影距離 最大撮影倍率(35mm判換算)
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
(35mm判換算:120mm相当)
0.19m 2倍相当
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
(35mm判換算:60mm相当)
0.095m 2.5倍相当

「小さな被写体を写すのはマクロレンズ」と思われているかもしれませんが、マクロレンズはかなり昆虫に近寄らなければ、昆虫を大きく写すことができません。昆虫に近寄るには経験とコツが必要です。蝶やトンボは離れたところから狙った方がより確実に撮影することができますので、望遠レンズとテレコンバーターがあると便利です。テレコンバーター対応レンズでは、望遠域をさらに拡大する別売の1.4倍テレコンバーター「M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14」、および、2倍テレコンバーター「M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20」を装着すると、同じ位置から撮影して、被写体をより大きく写すことができます。以下の表は、おすすめレンズとテレコンバーターの組み合わせの最短撮影距離と最大撮影倍率(35mm判換算)です。いずれもテレコンバーターを装着すると、超望遠レンズでありながら等倍(1倍、1/1倍)前後の撮影倍率になり、「超望遠マクロレンズ」と言えるでしょう。

レンズ名 最短撮影距離 最大撮影倍率(35mm判換算)
レンズ単体 MC-14装着 MC-20装着
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
(35mm判換算:80-300mm相当)
0.7m 0.42倍相当 0.6倍相当 0.84倍相当
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4 PRO
(35mm判換算:600mm相当)
1.4m 0.48倍相当 0.67倍相当 0.96倍相当
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
(35mm判換算:200-800mm相当)
1.3m 0.57倍相当 0.81倍相当 1.15倍相当

下の写真は1cm強の大きさのヤマトシジミをM.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO単体とテレコンバーターMC-14/MC-20を装着したときの最短撮影距離1.4mで撮影したもの。小さなシジミチョウを、少し離れた位置から、ここまで大きく撮ることができます。

300mm 単体

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

300mm + MC-14

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14

300mm + MC-20

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20

マクロレンズと望遠レンズについて説明しましたが、OM SYSTEMは標準ズームレンズも寄れますので、昆虫撮影に最適です。標準ズームレンズで風景を撮りながら、目の前に昆虫が現れたとき、OM SYSTEMならレンズ交換することなく、そのまま撮ることができます。以下は3本のおすすめレンズの最短撮影距離と最大撮影倍率です。マクロレンズほどではないですが、ハーフマクロ(0.5倍相当)の撮影が可能です。

レンズ名 最短撮影距離 最大撮影倍率(35mm判換算)
広角端 望遠端
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
(35mm判換算:24-80mm相当)
0.2m 0.21倍相当 0.6倍相当
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
(35mm判換算:24-90mm相当)
0.12m(Wide)
0.23m(Tele)
0.5倍相当 0.5倍相当
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
(35mm判換算:24-200mm相当)
0.15m(Wide)
0.45m(Tele)
0.6倍相当 0.42倍相当

下の写真は小さなモンキチョウをM.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PROで撮影したもの。このレンズは広角端から望遠端まで、ズーム全域で最大撮影倍率が0.5倍相当(35mm判換算)という優れもの。広角端では背景に花畑の環境まで取り込むことができ、望遠端では背景を大きくボカした撮影が可能です。

広角端

OM-D E-M5 Mark III
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
プロキャプチャーモード

望遠端

OM-D E-M5 Mark III
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
プロキャプチャーモード

おすすめレンズ

*35m判換算の場合

マクロレンズ

望遠レンズ

標準レンズ

カメラ設定と撮影の基本について

ISO感度

慣れてくれば任意でISO感度を決められるようになりますが、最初は、ブレないシャッター速度を得るために「ISO AUTO」にして、動きを止めることを優先することをおすすめします。

ホワイトバランス

美しい昆虫の色を再現するには、ホワイトバランスの設定がポイント。「AUTO」でも良いですが、屋外で撮る場合は連続で撮影したときに色を揃えるために「晴天」に設定しておくのが良いでしょう。

昆虫の色を忠実に再現するには「順光」のポジションから狙います。昆虫をシルエットにする等、ドラマチックに表現するには「逆光」がおすすめです。昆虫の場合、フラッシュによる光のコントロールも重要になります。

ピント合わせ

生きものの写真は、眼にピントを合わせるのが基本です。止まっている昆虫を撮るときは眼にピントを合わせましょう。

露出モードと絞り値/シャッター速度

露出モードは、止まっている昆虫を撮るときは、ボケ量をコントロールするため、「A(絞り優先)モード」にして、大きくボカしたいときは絞りを開けて(絞り値の数字を小さくして)、深度を稼いで昆虫のディティールを再現したいときは絞りを絞って(絞り値の数字を大きくして)撮ります。飛んでいる昆虫を撮るときは「S(シャッター優先)モード」に設定して、1/3200秒以上で撮ると、ブレは少なく昆虫の動きを写し止めることができます。
昆虫の姿をくっきり写すには、ある程度絞りを絞る必要があります。OM SYSTEMはフルサイズに比べて深度が2段分深いので、例えば、フルサイズのF16相当の深度を得るには、OM SYSTEMでは絞りF8.0で撮ればほぼ同じ深度になります。より速いシャッター速度を得られる、もしくは、より低いISO感度で撮れるというメリットがあるわけです。

深度合成

小さな昆虫を大きく撮ろうとすると、被写界深度は極端に浅くなり、絞りを絞っても十分な深度が得られないことがあります。機種によりますが、 OM SYSTEMでは深度合成が可能で、絞りを絞っても得ることのできない深い深度の写真を撮ることができます。昆虫のディティールを表現するためには必須の機能と言えます。

フォーカスモード

止まっている昆虫を撮るときは「S-AF」、飛んでいる昆虫を撮るときは「C-AF」をおすすめします。機種によって「S-AF+MF」「C-AF+MF」が選べる場合は、「AF+MF」を「ON」にしておくと、合焦後に自分でマニュアルフォーカスで調整できるので便利です。

プロキャプチャーモード

小さな昆虫を追いながら画面内に入れるのは難易度が高いため、プロキャプチャーモードを使うと、昆虫が飛び立つ瞬間を撮影できる確率が上がります。プロキャプチャーモードとは、シャッターボタンを半押ししている間、カメラの中にデータを蓄積。シャッターボタンを全押しした瞬間から、過去にさかのぼって記録される機能です。RAWデータ(2000万画素)も記録できます。プロキャプチャーモードで撮影する場合、UHS-IIタイプの高速SDメモリーカードの使用をおすすめします。

深度合成について

昆虫を撮るとき、そのディティールをしっかり再現したいもの。小さな昆虫をアップで撮ると、被写界深度が極端に浅くなります。マイクロフォーサーズのOM SYSTEMは、フルサイズに比べて、同じ絞り値で撮ると約2段分深い深度が得られるのですが、それでも深度は浅く、絵作りが難しい場合があります。深度を稼ぐために絞りを絞るという方法がありますが、絞り過ぎると回折の影響によって画質が劣化しますし、背景が煩雑になります。そんなときは深度合成モードで撮ると、昆虫全体にピントが合って、背景が程よくボケた写真を撮ることができます。機種によって、合成するための撮影枚数を選ぶことができますが、まずはデフォルトの「撮影枚数:8枚」「フォーカスステップ:5」から始めると良いでしょう。

下の写真は小さなベニシジミをマクロレンズで撮影したもの。作例1の蝶のディティールを写すために絞りF11で撮影した写真は、背景がうるさくなってしまっています。作例2は背景をボカすためにF2.8で撮影しましたが、羽根の先がボケてしまっています。作例3の写真は深度合成モードで撮影。蝶全体にピントが合って見えて、背景はきれいにボケています。
※深度合成モードで撮影された写真は、上下左右各7%ほど画角が狭くなります。

作例1:絞りF11で撮影

OM-D E-M5 Mark III
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

作例2:絞りF2.8で撮影

OM-D E-M5 Mark III
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

作例3:深度合成モードで撮影

OM-D E-M5 Mark III
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

プロキャプチャーモードについて

昆虫が飛び立ったところを撮ったのに何も写っていなかった…という経験はありませんか?私も以前は、偶然でもない限り、飛び立ったところは撮れませんでした。OM SYSTEMでは、機種によりますが、プロキャプチャーモードを搭載しており、この機能を使うと撮れる確率が上がります。プロキャプチャーモードは、シャッターボタンを半押ししている間、カメラの中にデータを蓄積。シャッターボタンを全押しした瞬間から、過去にさかのぼって記録される機能で、RAWデータ(2000画素)も記録できます。OM-1は最大120コマ/秒、OM-D E-M1X/E-M1 Mark III/E-M1 Mark IIでは最大60コマ/秒の速度で撮ることができるという夢のような機能で、昆虫の微妙な動きを再現した一連の写真の中から最も羽根の形の良い写真を選ぶことができます。
※過去にさかのぼる最大枚数と最高連写速度は機種によって異なります。

蝶が飛び立った瞬間にシャッターを切ったのに…蝶の姿が写っていない。

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

"過去が撮れる"
プロキャプチャーモードで撮ると撮れる確率が上ります!

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
プロキャプチャーモード

フラッシュについて

光線状態によっては昆虫の体が陰になって、ディティールがつぶれてしまうことがあります。そんなとき、フラッシュで光を補うことで昆虫の体の色を再現できます。望遠レンズの撮影では、一部の機種に同梱されている小型フラッシュ FL-LM3では光が届かないことがありますので、大光量のエレクトロニックフラッシュ FL-900Rやエレクトロニックフラッシュ FL-700WRが必要になります。また、マクロレンズで撮影倍率が高い撮影の場合は、マクロフラッシュ STF-8がおすすめです。下の写真はアオメアブを望遠レンズで撮影したもの。フラッシュを使わないと体が黒くつぶれていますが、フラッシュを使うことでディティールが再現できています。

フラッシュ無し

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

フラッシュ有り

OM-D E-M1X
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
エレクトロニックフラッシュ FL-700WR

フラッシュ

OM SYSTEMには以下のフラッシュがラインナップされており、用途に応じて、お選びいただけます。

電波式ワイヤレス通信対応の大光量小型軽量

エレクトロニックフラッシュ FL-700WR

連写追従性に優れた大光量

エレクトロニックフラッシュ FL-900R

幅広い撮影シーンで活躍する小型軽量

マクロフラッシュ STF-8

電波式ワイヤレスライティングを実現する

コマンダー FC-WR

電波式ワイヤレスライティングを実現する

レシーバー FR-WR

シーン別解説

マクロレンズで撮る

ウラナミシジミ

幼虫の食草であるハギの花が咲く頃、ウラナミシジミが産卵にやってきます。毎年観察していると、いつ頃、どこに昆虫が来るのかわかるようになります。絞りは少し絞ってF5.6に設定。ブレを抑えるため、ISO 800に設定してシャッター速度1/200秒を確保。蝶の顔にピントが合っているので、羽根は少しボケていても、シャープな印象の写真になっています。

カメラ: OM-D E-M5 Mark III
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
※120mm相当(35mm判換算)
1/200秒 F5.6 -0.3EV ISO 800

ナガメとカマキリ幼虫

ナガメは体長1cm弱の小さなカメムシ。カマキリの幼虫が狙いを定めたのか、にらみ合いが続いていました。撮影倍率はほぼ等倍相当。絞りをF8.0まで絞りましたが、被写界深度がかなり浅い状況。カマキリの体はボケてしますが、 2匹の顔にピント面が来るアングルから撮影しているため、全体的にシャープに見える写真に仕上がりました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
※120mm相当(35mm判換算)
1/160秒 F8.0 ISO 200

セマダラコガネ

体長1cm程度の小さなコガネムシ。撮影倍率はほぼ等倍相当(35mm判換算)。小さな被写体をアップで撮る場合、極端に被写界深度が浅くなります。絞りを絞っても触角から奥の脚までの深度をカバーすることは困難。F5.6に設定して、8枚撮影してカメラ内で深度合成。背景はきれいにボケて、コガネムシ全体にピントが合って見えるように撮ることができました。

カメラ: OM-D E-M5 Mark III
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
※120mm相当(35mm判換算)
1/80秒 F5.6 ISO 800
深度合成モード(フォーカスステップ5で撮影した8枚を合成)

ヤマトタマムシ

雨の日に水滴をまとって葉の上に止まっているヤマトタマムシを見つけました。とても美しい羽根の一部分をクローズアップ。撮影倍率はほぼ1.5倍相当(35mm判換算)という超接写。手前の羽根全体にピントが合って見えるように、深度合成モードで撮影枚数を15枚に設定して撮影。背景はきれいにボケて、手前の羽根と水滴を立体感豊かに再現することができました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
※120mm相当(35mm判換算)
1/160秒 F2.8 ISO 800
深度合成モード(フォーカスステップ5で撮影した15枚を合成)

ナミアゲハの卵

1mmほどのナミアゲハの卵。ある日、だんだん黒くなり、小さな穴が開きました。孵化の始まりです。 ED 30mm F3.5 Macroの最大撮影倍率は2.5倍相当。さらにカメラのデジタルテレコンを使用して撮影倍率5倍相当(35mm判換算)という超高倍率撮影。フラッシュ2灯により、陰影をつけることでドラマチックな印象の写真に仕上げることができました。

カメラ: OM-D E-M1 Mark III
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
※60mm相当(35mm判換算)
1/250秒 F11 ISO 200
デジタルテレコン使用
エレクトロニックフラッシュ FL-700WR
レシーバー FR-WR +エレクトロニックフラッシュ FL-900R

望遠レンズで撮る

アブラゼミ

林の中でセミを撮るとき、多くの場合、フラッシュを使わないとセミがシルエットになってしまいます。このシーンでは、フラッシュを使ってセミのディティールが再現するようにしましたが、シャッター速度が速いと背景が真っ暗になってしまうため、1/15秒という遅めのシャッター速度でスローシンクロ撮影することにより、背景は明るい緑になりました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
※画角600mm相当で撮影(35mm判換算)
1/15秒 F4.0 ISO 200
エレクトロニックフラッシュ FL-700WR

ハラビロトンボ

その名の通り、腹部が極端に広いユニークな体型のトンボ。岸辺から少し離れている場所にいたため、600mm相当(35mm判換算)の望遠レンズでクローズアップ。このアングルから撮影するときは、眼ではなく背中の部分にピントを合わせます。湿地の水面に反射した太陽の丸ボケが印象的。さわやかな雰囲気に仕上げるため、プラス補正で明るめに撮影しました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
※600mm相当(35mm判換算)
1/800秒 F4.0 +0.7EV ISO 200

ナツアカネ

ナツアカネは、関東では10月頃に稲刈り前の田んぼに産卵にやってきます。雄と雌が連結して、空中から卵を落とす打空産卵。写真のトンボの下に白い卵が落ちているのが確認できます。連結産卵のときはゆっくり飛びますので、C-AF・9点グループターゲットに設定して、AFターゲットでトンボを捉え続けることで、しっかりピントが合った写真を撮ることができました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14
※画角840mm相当で撮影(35mm判換算)
1/1600秒 F5.6 ISO 800

アキアカネ

アキアカネは、関東では11月頃に稲刈り後の田んぼに産卵にやってきます。ナツアカネと似ていますが、こちらは水がたまっている泥に産み付ける打泥産卵。ナツアカネ同様、C-AF・9点グループターゲットに設定。このときはAFターゲットを画面上部にセットして、ピントをトンボに合わせるとともに、水面に映るトンボの姿も取り込むようにフレーミングしました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
※画角800mm相当で撮影(35mm判換算)
1/2000秒 F6.3 ISO 800

ツマグロヒョウモン

蝶が飛び立つシーンをプロキャプチャーモードで捉えました。蝶の動きはとても速いので、プロキャプチャーH・60コマ/秒の速度、さかのぼる枚数は最大の35コマに設定。シャッターボタンを押した瞬間から0.58秒前から記録されます。プロキャプチャーHでは、AF/AE固定になるため、ピントはマニュアルで蝶が飛ぶコースを予測して“置きピン”して撮影しました。

カメラ: OM-D E-M1X
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
※画角300mm相当で撮影(35mm判換算)
1/4000秒 F2.8 ISO 1600

標準ズームレンズで撮る

アオスジアゲハ

湿った道路に吸水に来たアオスジアゲハ。こういうとき、あわてて近寄ると逃げられるため、吸水が落ち着いた頃にそっと近寄ると、レンズ先端が蝶に触れそうな距離まで近寄ることができます。24mm相当(35mm判換算)の広角マクロ撮影で、そのまま撮ると羽根が少し暗くなる状況だったので、フラッシュを使って羽根全体に光を当てて、その美しさを再現することができました。

カメラ: OM-D E-M5 Mark III
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
※画角24mm相当で撮影(35mm判換算)
1/250秒 F11 ISO 200
エレクトロニックフラッシュ FL-700WR

広角ズームレンズで撮る

ショウジョウトンボ

棒の先に止まるトンボを、16mm相当(35mm判換算)という超広角ズームレンズで背景に広がる鮮やかな青空を取り込んで撮影しました。このレンズの最短撮影距離で撮影しているので、レンズ先端からトンボまでは数cm。慣れないとここまで近寄ることはできませんが、交換レンズを駆使することで、表現の幅が広がります。

カメラ: OM-D E-M1 Mark III
レンズ: M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO
※画角16mm相当で撮影(35mm判換算)
1/400秒 F8.0 +0.3EV ISO 200

田中 博

田中 博(たなか ひろし)

1963年、兵庫県生まれ。2004年にオリンパス株式会社に入社(現在はOMデジタルソリューションズ株式会社所属)。ライフワークはトンボ撮影だが、最近では野鳥撮影も積極的に行っており、「OM SYSTEM 鳥研」メンバーとして活動。「サンデーカメラマン」としてカメラ雑誌などの執筆もつとめる。写真展は「東京トンボ日記」(2017年)他、個展を多数開催。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員、日本トンボ学会会員。

「トンボ日記」を毎日更新中: www.tombo-tanaka.com

カメラアイコン田中さん使用のカメラと
レンズをご紹介

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