OM-D E-M5 Mark IIIで撮る旅写真

強力手ぶれ補正:三脚不要のオールマイティカメラ

防塵防滴と並んでオリンパスカメラの特徴であるボディー内5軸手ぶれ補正機構。その手ぶれ補正の効果は特筆もので、今まで三脚が必要だったシーンの大半を手持ちで撮影できてしまうほど。三脚が使用禁止の場所でも低感度で撮影することができるため高画質な一枚を残すことができる。さらにレンズ内手ぶれ補正と組み合わせることでより強力な「5軸シンクロ手ぶれ補正」が有効となる。5軸手ぶれ補正のおかげでスローシャッター撮影時に手ブレが抑えられ、さらに超望遠での撮影時もライブビューの像が安定するため正確な構図を作りやすい。基本的にすべて自動でブレの方向を検知・補正してくれるS-IS AUTOモードで撮影している。

川の流れを表現するためにシャッタースピードを0.5秒に設定して撮影。普通であれば三脚が必要なシーンではあるが三脚を立てられないシチュエーションでの撮影だったため手持ちでの撮影となった。E-M5 Mark IIIに搭載されている5軸手ぶれ補正のおかげで三脚を使用せずともブレのない結果を得ることができた。

日の出のシーンを換算180mmの焦点距離で撮影した。日の出シーンは目で見ている以上に光量が少なく、スローシャッターでの撮影となることが多い。望遠での撮影だったがブレのない一枚に仕上がった。

地元の夕暮れの桃畑の防蛾灯のあるシーンを背面モニターを使って画面の四隅まで意識して撮影した一枚。刻一刻と変化する夕暮れシーンだったのでE-M5 Mark IIIを構えながらシャッターチャンスを待った。換算78mmの中望遠域での撮影もボディー内5軸手ぶれ補正機構のおかげで長時間構えた状態でも安定したフレーミングができた。

滝を撮影するときはNDフィルターを装着してスローシャッターで流すことが多い。今回はF値を11まで絞り込んで光量を調節することで1/3秒までスローシャッターに落とした。本来であれば三脚を使っての撮影となるのだがE-M5 Mark IIIの強力な手ぶれ補正があれば手持ちでも簡単に撮影することが可能だ。

換算600mmでショウジョウトンボを撮影。通常であれば超望遠レンズでの撮影は三脚を使っての撮影が多いがE-M5 Mark IIIの強力なボディー内5軸手ぶれ補正機構のおかげで手持ちでの撮影でも安定した撮影ができた。手持ち撮影にも関わらずまるで三脚を使っているかのような安定した像を見ながらの撮影ができるためアングルの自由度も高い。

星景写真といえば三脚にカメラを載せてシャッタースピードを数秒間開けて撮影することが常識だ。E-M5 Mark IIIに搭載されている5軸手ぶれ補正の性能を確かめるべく手ブレが発生しにくい広角であるフィッシュアイPROを装着して手持ちで星景写真にチャレンジしてみた。結果はご覧の通り。ブレないために撮影時の姿勢やカメラの持ち方の工夫が必要であるがコツが掴めれば誰でも1~2秒は撮影できるだろう。今回は手ぶれ補正の補正値以上のシャッタースピード6秒で挑戦してみた。

先ほどの作例よりもさらにシャッタースピードを一段落しての撮影。シャッタースピードは13秒だ。足場もほとんど見えない状況での撮影だったがISO3200とフィッシュアイPROのF1.8の組み合わせのおかげで星空と瀬戸内海に浮かぶ島影をはっきりと捉えることができた。もちろん三脚が使用できるシーンであれば三脚を使用することをお勧めするが、どのような条件でも「撮影ができる」ということが大切であり、E-M5 Mark IIIのコンパクトボディーにこれほどのスペックが凝縮されているのはまさに驚異的である。

ハイレゾショット:50M相当の超高解像撮影

E-M5 Mark IIIには手ブレを抑えるボディー内5軸手ぶれ補正機構が搭載されているが、その機構を使って意図的にセンサーを動かして撮影することで50M相当の画素数で撮影することができる。センサーを0.5ピクセル単位で動かして計8回撮影することでより解像度の高い写真を生成している。センサーを動かして8回撮影するため露光中に被写体が大きく動かない事と三脚での撮影が条件となるがE-M5 Mark IIIが小さいボディーであるため使用する三脚も小さくて良い。ちょっとでも三脚が設置できそうなポイントさえあればどこでも気軽に超高解像撮影が可能なのだ。風景撮影でも多少の木々の揺れや滝や川などの水の流れであれば動体補正されるため違和感の少ない結果を得られる。RAWデータで撮影し付属のOlympus Workspaceで現像することでさらに高画素な80M相当の画素数で記録することが可能となる。

広大な景色を精密な情報を持った一枚に仕上げるためハイレゾショットで撮影した。5000万画素相当の解像度を持つハイレゾショットのおかげで木々や山の表面のディティールまで写し取ることができた。ダイナミックレンジや色情報もシングルショット以上に豊富に含まれている。

シングルショット比較

実際にハイレゾショットによる画素数の違いはどの程度あるのか左からシングルショット、カメラ内生成の50Mハイレゾショット、Olympus Workspaceを使って現像した80M相当のハイレゾショットの3枚を並べている。もちろんシングルショットの20Mでも十分に高画質ではあるのだが大判にプリントしたい場合やあとでトリミングをして仕上げたい等、高画素で記録するメリットも多い。撮影には三脚が必要となり、尚且つ静物であることが条件となるが選択肢の一つとしてハイレゾショットが使えることは風景写真を撮影する人にとっては非常にありがたい。

細かな造形の被写体を見つけると「これはハイレゾショット向きの被写体だな」と思ってしまう。ハイレゾショットはスタンダードレンズでも恩恵があり、プレミアムレンズやPROレンズを使うことで更に画質は向上する。

PROレンズと組み合わせてのハイレゾショットはまさに超高解像度だ。岩肌の質感や岩に生す苔のディティールがシングルショットと比較すると格段に向上している。流れている滝や足元の水も動体補正のおかげでスローシャッター効果のように自然に補正されている。

シングルショットとハイレゾショットの差は等倍で比較するとよりわかりやすい。細かなディティールほど差が大きくなる。ここぞというシーンは是非ハイレゾショットを狙ってみよう。小さな三脚をカメラバッグに忍ばせておくと良いだろう。

滝の裏側に架かる虹をハイレゾショットを使って撮影。ハイレゾショットの「副作用」として動体を撮影するとスローシャッター様な効果を得られる場合がある。一般的なNDフィルターを装着できないPROレンズの7−14mmや8mmフィッシュアイなどでも擬似スローシャッター効果を得られる。

こちらはシングルショットで撮影したもの。ハイレゾショットの一枚と比較すると上から落ちる滝の表情の差がよくわかると思う。ハイレゾショットで撮影してもシングルショットの一枚も同時に記録されているので三脚を使用する場合はハイレゾショットも撮影しておくといいだろう。

ハイレゾショットを使うことで撮影現場では見えてこなかった細部までもが見えてくる。その場の空気をそのまま持って帰って見ているようだ。ハイレゾショットを使うことでダイナミックレンジも拡張されるためよりリアリティを感じる一枚を撮影することができる。