カメラアイコンUser Interview(ユーザーインタビュー)

自身が開発に携わりながら
フォトライフをともにしてきたOM SYSTEM

小笠原 裕司

小笠原 裕司
OMデジタルソリューションズ社員

中学生の時に天体観測に目覚めて以降、星の写真を撮り続けている小笠原さん。フィルムカメラ時代より、自身が開発に携わりながらOM SYSTEMとフォトライフをともにしてきたという。そんな小笠原さんに、なぜOMを使い続けているのかを聞いた。
SSP(日本自然科学写真協会)会員、フォトマスターEX(エキスパート)、OM SYSTEM 鳥研メンバー。

2022年3月公開

フィルム時代から始まったOM SYSTEMとのフォトライフ

小笠原さんがOM SYSTEMのカメラと出会ったきっかけは?

【小笠原】 フィルムカメラ時代のNew OM-2が最初です。現在は休刊のアサヒカメラ1980年の10月号にとてもかっこよいシステム一眼レフらしい広告写真が出ていたことが印象的でした。オリンパスに就職を決めたのは、この広告のイメージが良かったからかもしれません。
翌1981年の4月に入社、5月中旬には職場に配属されました。それが当時の第一開発部、フィルムカメラ全般の設計開発を担う部門でした。
職場でのオリエンテーションの冒頭、教育担当の課長さんから、「一眼レフカメラを持っている人は?N社が二人、OMシステムがひとり、、、?」「ではあとの8名は全員NewOM-2を購入してください。カメラを使わなければ設計出来ませんので、、、」、さらに「ボディ、レンズ最低2本、フラッシュも必須です。」と言われました。
いろいろ考えた末、New OM-2ブラックボディ、50mmマクロ、135mm、200mm、フラッシュT32が私個人所有の最初のOMシステムとなりました。社員価格ではあったものの、入社早々二十数万円の出費となりました。
では、新たなデジタルのOM SYSTEMとの出会いは、、、当然OM-D E-M5です。当時はプロサポートの一員としてプロ写真家の方にお願いして試作品を野沢温泉スキー場に持ち込み、スキーヤーの動きを撮影できるかどうか、AFが追従するかどうかをテストしました。防塵防滴性能、グローブをつけたまま操作できるかも確認しました。そして実際に購入したのはE-M1でした。この時は試作品をニュージーランドに持ち込み、やはりプロ写真家の方にお願いして、プロスキーヤーをモデルにカタログ含めた宣材写真を撮影、カメラの性能もテストしてきました。大自然のなかで存分にその性能と存在感を発揮したE-M1を是非ともパートナーにしたいと思いました。さらにOM-D E-M1 Mark IIも購入して現在はその2台体制です。

中学生時代から続けている星の撮影

何を撮ることが多いですか?また、その理由は?

【小笠原】 中学生の三年間、天体観測に目覚めて、その一環で天体写真も撮るようになりました。もちろんフィルムで撮影するので、現像所に出して一週間近く待って、やっとどんな風に撮れているのかを確認していました。失敗も多く、満足な写真は数えるほどしか残せませんでした。
しかし、デジタルの時代になり、自分が中心になって開発したE-3でプロ写真家の方と星を撮ってみて、高感度ノイズは気になるものの『これは使える!』と直感しました。その場で星の写り具合を確認できるデジタルカメラは私の夢を叶えるものでした。その後の開発部隊には、星の写真が撮れるようにアドバイスを続けてきました。ですから私がOM SYSTEMで撮るのは星に関する写真です。一般に言う星景写真の延長で、太陽、月、そして地球という星を念頭に置いた自然風景全般も撮るようになってきました。

高性能でコンパクトなOM SYSTEM

使っている機種とその良いところは何ですか?

【小笠原】 E-M1は高性能でコンパクト、チルト液晶がスナップに向いてます。
OM-D E-M1 Mark IIはすべての点でE-M1を上回った機能、性能、さらに空に向けて星などを撮るときに自由な方向に向けられるフリースタイル液晶が便利です。
レンズは星景写真から月のクレーターまで写せるよう、プロレンズを中心にフィッシュアイから望遠ズームまでF値の小さい明るいレンズをそろえています。

これからは他の被写体との組み合わせにもチャレンジしたい

今後撮っていきたいもの、チャレンジしたいことは何ですか?

【小笠原】 これまで同様、星景写真を中心に星空の美しさを多くの人々に伝えたいと思っています。星と風景、人物、生物などとの新しい組み合わせにチャレンジしていきます。さらにOM SYSTEMの最先端機能を活用した作品も撮ってみようと思います。

作品の解説

月光浴の紅葉林

昼間のロケハンで紅葉と星空を組み合わせて撮影できるポイントを選定しました。林間と広い星空を写し込むため、レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROを使用しています。ライブコンポジット撮影で星の光跡による宇宙の営みを表現しています。また、白樺の幹、黄葉、紅葉を月あかりを利用して鮮やかに表現しました。RAW現像で月あかりの夜空が青みを帯びて紅葉と対比するようホワイトバランスを調整しました。

カメラ:OM-D E-M1
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
撮影モード:M(マニュアル)
焦点距離 : 8.0mm
焦点距離(35mm換算):16.0mm
シャッター速度:15 秒
絞り:F2.0
ISO感度:1600
露出補正:0.0EV
ホワイトバランス:5009K +2STEP
仕上がり:Vivid
フォーカスモード:MF
コンポジット撮影設定:較明合成, 80コマ

尾を引く極細の月と富士

新月の次の夕方、月齢1の細い月が夕焼けに沈んでいく姿を富士山とともに写し込みました。ライブコンポジット撮影によって、月の金色の軌跡とクレーターによる影の軌跡が美しく表現されています。強風に乱れ飛ぶ雲がこの日の空模様を語っていて、面白い構図を作ってくれました。

カメラ:OM-D E-M1 Mark II
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20
撮影モード:M(マニュアル)
焦点距離 : 240.0mm
焦点距離(35mm換算):480.0mm
シャッター速度:1/2 秒
絞り:F6.3
ISO感度:400
ホワイトバランス:5300K +1STEP(R) -1STEP(G)
仕上がり:Vivid
フォーカスモード:MF
ドライブ:単写
コンポジット撮影設定:比較明合成, 405コマ

暗雲に襲われるネオワイズ彗星

2020年7月に明るく尾を引く姿を見せましたが、関東では天候に恵まれず、遠征できない中、近場をロケハンしてやっと雲間に捉えることができました。どんどん雲が迫ってくる中、明るいレンズを選択して露出10秒という短時間で数多くの撮影が可能になったなかの一枚です。多層に渦巻く雲と発電用風車の照明がアクセントになってくれています。

カメラ:OM-D E-M1 Mark III
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO
撮影モード:M(マニュアル)
焦点距離 : 17.0mm
焦点距離(35mm換算):34.0mm
シャッター速度:10 秒
絞り:F1.2
ISO感度:1600
ホワイトバランス:4000K
フォーカスモード:MF

ありがとうございました。

小笠原 裕司

小笠原 裕司(おがさわら ゆうじ)
OMデジタルソリューションズ社員

1957年愛知県名古屋市生まれ。1981年オリンパス(現OMデジタルソリューションズ)に入社。フィルム時代の一眼レフOM-4やピカソシリーズの開発を担当。デジタル一眼レフカメラE-3 のプロダクトリーダー。現在はショールームにてOMシステム普及を推進している。趣味は渓流釣り、ラグビー、スキー。好きな被写体は星景。
SSP(日本自然科学写真協会)会員、フォトマスターEX(エキスパート)、OM SYSTEM 鳥研メンバー。

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