OM-D E-M1 Mark IIで風景写真を撮る

高画質:手ぶれ補正による高画質~02

「OM-D E-M1 Mark II+12-100mm」の組み合わせは、手持ち撮影を行う場合の最強コンビではありますが、とは言え、このコンビでなければ高い手ぶれ補正効果が得られないと言うわけではありません。そのような噂があるとすれば、都市伝説とまでは言わないものの、明らかな誤解です。もともとボディー単体で約5.5段分という強力な手ぶれ補正機能を持っているOM-D E-M1 Mark IIは、他のレンズを使っても十分すぎるほど手ぶれを抑えてくれます。

海岸での風景撮影ですが、日が落ちる前なのでぎりぎり手持ち撮影が可能な状況です。とはいえシャッタースピードは1/13秒ですから少々心配でしたが、12-40mmでもまったくぶれることなく撮影できています。1/13秒のスローシャッター効果が表れていることに注目してください。

高画質に関しては定評のあるM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO(以下12-40mm)やM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO(以下40-150mm)などと組み合わせれば、「カメラの基本画質+手ぶれ補正効果+高性能レンズ」によって、高画質が生まれます。ぜひ試してほしい組み合わせです。

パンフォーカスするためにF11まで絞り込んだため、シャッタースピードは1/8秒まで遅くなっていますが、手持ち撮影でもなんなく手ぶれなしで撮影できています。12-40mmなら、三脚を使いにくい場面でも積極的な撮影を行うことができます。

シャッタースピードは十分に確保できていますが、デリケートな被写体なので、慎重な撮影が求められる場面です。40-150mmを使っていますが、ピントはシャープで高画質が得られているうえに、ぶれは微塵もありません。

気になった場面をスナップ的に撮影したものです。手持ちでサクサクと撮影していますが、ぶれの心配はまったくしていません。それだけ、OM-D E-M1 Mark IIと40-150mmの組み合わせに信頼を寄せている証拠です。

撮影機能:風景撮影には欠かせないバリアングル式モニター

OM-D E-M1 Mark IIが極めて使いやすいカメラであることに関しては誰も異論がないところでしょう。そのポイントの1つは、バリアングル式の背面モニターにあります。つまり背面モニターが自由自在に動くことによって、どんなアングルでも撮影者の意のままにカメラを構えることができるからです。

地面スレスレまでカメラ位置をさげ、その上で背面モニターを縦位置にセットして撮影しています。人間の通常の視点では決して見ることのできない風景ですが、背面モニターがバリアングル式のおかげで無理なく撮影できています。

カメラを横位置に構えたときはもちろん、縦位置に構えたときも背面モニターを撮影者にとって見やすいアングルにセットすることができます。カメラを高く構えても、低く構えても、縦位置撮影をするにあたってはなんの障害もないのです。このことはとても重要なことです。無理な姿勢で撮影していると、どうしても集中力は途切れ、追い込みが足りない構図になりがちですが、背面モニターが常に見やすいアングルであれば、理想的な撮影が約束されるからです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROを使っているので、実はかなりカメラを上向きにしています。しかし背面モニターを縦位置にセットすることによって不自然な姿勢で撮影することから逃れ、らくらく撮影しています。星景写真は長時間にわたって同じ姿勢を強いられるため、バリアングル式の背面モニターは必須かもしれません。

わかりにくいかもしれませんが、実はウエストレベル(腰の位置)での撮影です。こんな撮影の場合も、バリアングル式であることが撮影を楽にしてくれて、加えてこういう姿勢でも楽に撮れるため、視点の違う写真を撮りやすくなるのです。